大人のIoT「スマート・バイブレーター」がデータをこっそり収集、訴えられる

スマートなバイブレーター、データをこっそり収集して訴えられる

大人のおもちゃをネットにつなぐと、ますますスリリングに…。

ガジェットにもいろいろありますが、バイブレーターほどユーザーと密接な関係を築くものもなかなかありません。が、米国イリノイ州のある女性によれば、ある「スマート」なバイブレーターが彼女の信頼を裏切っていました。

そのバイブレーター「We-Vibe」はスマートフォンと接続されていて、製造元であるカナダのメーカーStandard Innovationのサーバに、いつどんな風に使われているかをリアルタイムで送信していたんです。

We-Vibeのその隠れた機能は、今年8月に開かれたセキュリティカンファレンスのDef Conでハッカーたちによって明かされました。Standard Innovationに送られていたのは、バイブレータの温度や振動の強さなどでした。Standard Innovationは同社が「特定の限られたデータ」を収集していたことを認め、今後は利用規約をユーザーによりわかりやすくすることを約束しました。

「実際には、我々はこのデータを集合的な、個人を特定できない形で利用しています」とStandard Innovationのブログにはあります。「プロセッサチップの温度は、デバイスのプロセッサが正常に動作しているかどうかを判断するために使われていました。また振動の強さのデータは、我々の製品の機能が、いかに使われているかを(集合的に)よりよく理解するために使われていました」

でも少なくとも1人のWe-Vibeユーザーは、その説明に納得しなかったようです。Courthouse Newsによると、9月2日に「N.P.」と名乗る女性がStandard Innovationを相手取った集団訴訟を起こしています。N.P.さんは、同社が「消費者のプライバシーの権利をひどく軽視」し、「数多くの州・連邦法」を侵害していると批難しています。Courthouse Newsにはこう書かれています。

18ページにわたる訴状によれば、N.P.さんは今年5月、イリノイ州にあるお店でWe-Vibeを130ドル(約1万3000円)で購入した。彼女はそれを数回使用したが、「We-Connect(訳注:We-Vibeとペアで使うスマートフォンアプリ)が、デバイスの使われ方をリアルタイムで監視し記録していること」には一度も気づかなかったとしている。

また訴状では、Standard Innovationが「カナダにあるサーバにプライベートな利用情報を送信すること」に言及していなかったことが指摘されている。

N.P.さんは、この件では「(バイブレータの)利用日時や、ユーザーが設定した振動の強さ、振動のモードやパターン、そしてあるまじきことにWe-Vibeユーザーのメールアドレス」など、ユーザーの「もっとも個人的な情報」がかかっているのだとしている。

Standard Innovationではユーザーデータは厳重に保護してきたと主張していますが、そもそもこんなセンシティブなデータベースが存在してしまうこと自体が危なっかしいです。Internet of Thingsがもっと普及すれば、さらに多くのことがデータ化され、ネットに置かれて、我々が意識しないうちにどこかに流れていくんでしょうね…。

なお米GizmodoではStandard Innovationにコメントを求めましたが、回答は得られていません。

source: We-Vibe via vocativDef ConCourthouse News

Hudson Hongo - Gizmodo US[原文

(福田ミホ)