とってもギーガーな映画「エイリアン」の幻のロゴ

とってもギーガーな映画「エイリアン」の幻のロゴ

もしこれが本採用されていたら、今と「エイリアン」の印象が変わっていたのでしょうか?

今でこそ映画「エイリアン」のロゴは、細いゴシック体に中央の「I」が光っているSF調のデザインがすっかりお馴染みとなっていますよね。ところが1979年の映画公開以前には、ゼノモーフ(と映画の世界観)を生み出したH・R・ギーガーのテイストを忠実に再現した、別バージョンのロゴが存在していたのです。

まずはBLOODYDISGUSTINGが掲載した、そのデザインをご覧ください。

エイリアン 幻 ロゴ

かなりギーガーリスティックですが、何かがギーガーと違う気がしませんか? それもそのはず。これはニューヨーク、ロサンゼルスで活動しているプロのイラストレーター/グラフィック・デザイナーのマイケル・ドゥレ氏によってギーガーっぽく再現されたものなのです。

ドゥレ氏はタイム誌の表紙をいくつも手掛けたり(その内5種類が永久保存版デザインに認定されたこともある)、ロックバンドKISSの「Rock and Roll Over」のジャケット、NBAチームのニューヨーク・ニックスのロゴに映画「未来惑星ザルドス」「ウルフェン」のタイトル・ロゴなどの生みの親だったりする凄い人物。それに最近では、ディズニー映画「シュガー・ラッシュ」でもタイトルを作っているんです。

ご本人は、このロゴについてこうコメントしています。

この映画「エイリアン」のために作ったタイトル・デザインは、公の場に出ることはなかったんですよね。ビル・ゴールド(有名な映画ポスターのほとんどをデザインした人物)がポスターを作る前にちょっとだけプロモーションに使われたものの、それ以降は後回し用に降格されてしまったんです。

評価はさて置き、友人トッド・ショア(現在は超有名なヴィジュアル・アーティスト)と一緒に作業ができたこの作品は、やってて凄く楽しかったんですよ。撮影中の現場で撮られた写真数枚を参考にして、私が“バイオ・メカニカル”なデザインと形状を描いて、トッドが塗装してゴージャスな最終稿にしてくれたんです。

当時のふたりは今ほどビッグなクリエイターではなかったかもしれませんが、その辺を鑑みると映画/デザイン界のお宝発見みたいなアートワークですよね。

ボツになったのはホントもったいないですが、何より撮影中の写真からここまで作り込んでしまうその手腕に脱帽です。

image by BLOODYDISGUSTING

source: Michael Doret, We Are the Mutants via BLOODYDISGUSTING

岡本玄介