Falcon 9爆発直前に不審な光。Space Xが真っ先に疑ったのは…

Falcon 9爆発直前に不審な光。Space Xが真っ先に疑ったのは…

44歳の誕生日に爆発もかわいそうだったけど、準備中に爆発ってなんかマヌケ…と思っていたら、妙な方向に話が流れてきましたよ。

9月1日のFalcon 9ロケット爆発事故の原因究明が遅々として進まないまま2カ月目に突入し、巷では「これはただの技術エラーではないんじゃないか…」という噂が飛び交っています。そんな中、ワシントン・ポストが「SpaceX、サボタージュの可能性も調査中」と報じたもんだから、さあ大変。「ワシントン・ポスト社主の某ジェフ・ベゾスじゃないだろうな! わはは!」とネット民大喜びです。

常態からいきなり爆発したFalcon 9。確かに不自然ではある…

Falcon 9爆発直前の不審な影

冗談はさておき、9500万ドル(100億円弱)のネット機器が吹っ飛び、ケープ・カナベラル空軍基地の第40複合発射台がぶっ壊れたFalcon 9大爆発。先日SpaceX 社員が立ち入り調査を依頼したのは、なんと隣のロッキード・マーティン社とボーイング社の合弁事業「ユナイテッド・ローンチ・アライアンス(ULA)」が所有するビル屋上なのです。

匿名の業界筋がワシントン・ポストに語ったところによれば、SpaceXの立ち入り調査の目的は、爆発の映像に写っている「不審なもの」の正体を突き止めることなのだとか。打ち上げ台から約1マイル(1.6km)の近距離にある競合ULAのビル屋上に、何やら怪しい白い点が見えるらしいんですね。

ところが立ち入り調査は拒否されてしまい、代わりに空軍が調査を行なったのですが、1日の爆発につながる証拠は何も見つからなかったのだといいます。Gizmodoが取材してみたところ、Space Xからはこんな返事がきました。

「あらゆる可能性を調査している。調査が終わるまでノーコメント。データと残骸の初期調査では第2段ヘリウム系統の漏えいが原因ということまでは掴めたが、なぜ漏えいしたかは依然不明のままだ。早期解決に向け、あらゆるデータを収集中」

SpaceXの言うとおり、あらゆる可能性を検討中というだけなんでしょうけど、それで鎮まるネットではなく、「1マイル先の競合のビル屋上からスナイパーにでもやられたっていうの?」と陰謀説が広まっています。

イーロン・マスクCEO自身、「火だるま炎上の数秒前に出たもっと小さな爆発音についても調査中。発生源はロケット内部かもしれないし、それ以外の場所かもしれない」とツイートしちゃっているので、いやあ…。そんなことがあるのかな…。

何を隠そうSpace Xは数年前に、数十億ドルの軍用衛星開発事業を米国政府からULAが入札もなく受注した件で米国政府を訴えています。「うちならもっと安く作れるのに」、「ロシアからRD-180エンジンを仕入れるのはそもそも経済制裁に違反するでしょ」と。それでロシアからの仕入れが一時危うくなり、腹切りツイートで知られる毒舌ドミトリー・ロゴージン副首相に「アメリカはもうトランポリンでISSでも行けば?」とツイートされたりしてULAがSpace Xに逆上する一幕がありました。

軍用衛星は2030年までにペンタゴンが700億ドル(約7.2兆円)を注ぎ込む超メガプロジェクトだけに、バッチバチと火花が散ってるんでありますね。まあ、それでロケット点火することはないですけどね。

それに世界の軍産複合体が1.6kmの至近距離の屋上からドカーンなんてバレバレなことやるとも思えませんし。やるんなら中にモグラを送り込んでインサイドジョブに見せかけるぐらいのことはやるよね。だけど、こないだの火星移住計画発表でもイーロン・マスクが言ってましたけど、本当にもうあらゆる可能性に当たり尽くしてしまって、残っているのは「普通ありえないシナリオ」ぐらいなのだといいます。いやあ…ホントに不思議だわ…。

ULA広報からは、「米空軍第45宇宙航空団の調査に協力した。SpaceXの事故に関連するものは何も見つからなかった」との回答をいただきました。ふむ…。

ところで、そんな確執をよそに実力を蓄えているのがジェフ・ベゾスのBlue Originです。今日はこんな乗員脱出×華麗なブースター垂直ランディングを決め、拍手パチパチです。

Falcon 9爆発直前に不審な光。Space Xが真っ先に疑ったのは… 1

華麗なランディングを決めたベゾスのBlue Origin

狂喜乱舞するジェフ・ベゾス

いやあ、明暗を分けました…

image: YouTube, Gizmodo

Maddie Stone - Gizmodo US[原文

(satomi)