太陽系の「ケンタウルス族天体」が持つリングの謎が日仏の大学により解明

太陽系の「ケンタウルス族天体」が持つリングの謎が日仏の大学により解明

太陽系には面白い星がまだまだあるようです。

上半身が人、下半身が馬という、ギリシャ神話に登場する半人半獣から名付けられたケンタウルス族天体。木星と海王星の間を回る小天体をそう呼ぶのですが、ケンタウルス族天体のカリクロとキロンには土星と同じようにその周りにはリングが存在するってご存知でしたか? これまで太陽系でリングが確認されていたのは土星や木星などの4つの巨大な惑星だけでした。2014年にケンタウルス族天体で最初にカリクロにリングがあると判明したものの、何でできているのかは謎でした。

このたび発表された、神戸大学、東京工業大学、パリ地球物理研究所/パリ・ディドゥロ大学の研究グループによる研究から、ケンタウルス族天体のリングの謎が解明されました。

木星と海王星の間を行き来するケンタウルス族天体は、軌道がそれらの巨大惑星と交差しています。研究では、巨大惑星の近くをケンタウルス族天体が通過する際に、巨大惑星の潮汐力により天体が破壊されてしまう様子がコンピューターでシミュレーションされました。これにより、「部分的に破壊されたケンタウルス族天体の破片の一部」がリングを構成することがあると判明したのです。

巨大惑星の間近を通過するケンタウルス族天体は全体の10%程度ですが、惑星にあまりにも接近するために、その潮汐力により天体の一部が破壊されてしまいます。核が岩石で、その周りを氷のマントルが覆っている造りのケンタウルス族天体の場合、こうして破壊され周囲に飛び散った自らの破片が円盤状にリングを形作ることとなるのです。

太陽系の「ケンタウルス族天体」が持つリングの謎が日仏の大学により解明 1

直径が1km以上のケンタウルス族天体は4万4000ほどあるとされていますが、今回の研究からこれまで確認されているカリクロとキロン以外にもリングを持つケンタウルス族天体がある可能性が見えてきました。また、このリングの生まれる仕組みと同じようにして衛星が形成される可能性もあり、衛星を持つケンタウルス族天体も見つかるかもしれません。

砕け散った自らをリングとして纏い、巨大な惑星の間を駆け抜けるケンタウルスたち、なんともロマンチックですね。

太陽系の天体の「リング」:
土星の輪、土星の7,000倍デカいことが判明
グニャリ。土星の輪っか、もしかして曲がってる?
どういうこと…? リボンみたいに波うつ土星の輪

top image by ESO, Credit: ESO/L. Calçada/Nick Risinger (skysurvey.org)
image by ESO, Credit: ESO/L. Calçada/M. Kornmesser/Nick Risinger (skysurvey.org)
source: 東京工業大学
(abcxyz)