オンライン時代になった戦争は次のフェーズへ…リアルな戦場を再現してシミュレーション

オンライン時代になった戦争は次のフェーズへ…リアルな戦場を再現してシミュレーション

「ネットを制すものは戦を制す」っていう戦争に変わっていくのでしょうか。

インターネットはこれまでに私たちの生活を大きく変えてきました。そして戦争も例外ではありません。戦争の場所がネット上に移ってきていることをふまえ、米軍はオンライン・テロと戦うための技術実験をしているそうです。

Atlanticの記事では、戦争、そしてプロパガンダから兵士のリクルートまで戦争に関わる色々なことがインターネットによって変わってきたことに注目しています。もちろん戦争とネットの関係は今に始まったことではありません。ソーシャルメディアを頻繁にそして効果的に利用しているイスラム国(ISIS)なんかは、1番大きなケーススタディの例とも言えます。これに立ち向かう軍の戦略はなかなかのものです。

米ルイジアナ州にあるフォート・ポーク基地では、リアルな戦場を再現した状況でトレーニングをおこなっていると著者たちは説明しています。

フォート・ポーク基地は新しい種類の戦争のトレーニング地となっています。まずは冷戦のシミュレーション、砂漠の嵐作戦スタイルの機械化された演習、そして9.11同時多発テロ後はアフガニスタンとイラクに対する暴動対策のオペレーションなどがおこなわれてきています。リアルな村を再現して作り、タリバンやISISの戦術を使う反対勢力を再現し、地元民やジャーナリストを演じる人までいるシミュレーションをおこなっているのです。

このトレーニング内で軍のユニットが戦争に派遣される際、現状の戦争を超えた状況がシミュレーションされている「the smeir」と呼ばる新しい戦略をオペレーションしなくてはいけません。「smeir」は、ニセのブログ、国際メディア、ソーシャルメディアアカウントなどすべてが織り込まれた実際の戦争の中にさらに組み込まれたバーチャル戦場なのです。ユニットが村へパトロールに出かけると、村人が軍の動きをツイートしたり、武装勢力が兵士のリクルートのために自分たちの都合のいいように話を変えてツイートしたりと、本物のソーシャルメディアのような状況を再現しているのです。

ただ、テロリストたちがソーシャルネットワークをうまく操っていることを考えると、それに対する戦略を練るのは悪い考えではありませんが、実際のところ戦略っていうのはあまりないようなのです。

The Atlanticの記事では以下のように説明されています。

今のところ、スマートフォンやインターネットアクセスが浸透した環境でどのようにオペレーションを実行するかに意見の一致はみられません。フォート・ポーク基地ではそれぞれの部隊がローテーションしながら、違う対処をしていくのです。ある部隊はオンライン・チャターの結果オペレーションを変更したり、また他の部隊は全くしなかったり。フォート・ポーク基地での実験は新しいオペレーションへの挑戦となる小さな第一歩なのです。

もちろんアメリカの軍隊の話なので、私たちには知らされない秘密事項はたくさんあるはずです。しかしオンラインでの人々の行動は簡単に予測できるものではない分、戦略を立てるのは相当難しいことかもしれません。身体で戦うだけの戦争の時代ではなくなってきたということですね。

image by oneinchpunch / shutterstock.com

Source: The Atlantic

Sophie Kleeman - Gizmodo US[原文

(岩田リョウコ)