気になるGoogleスマホ「Pixel」を辛口レビュー!まだiPhone 7にはかなわないかな…

Googleスマホ「Pixel」を辛口レビュー

いつかはきっとiPhoneを抜き去る…?

これまで「Nexus」ブランドにて、数々のGoogleらしいスマートフォンが姿を現わしてきました。でも、いずれもLGHTCSamsungHuaweiといったメーカーがNexusスマホを手がけ、本当にGoogleがイチから作りあげたスマートフォンというのは存在してこなかったようです。

ところが、ついにベールを脱いだPixel」ブランドで初のスマートフォンは、Googleの提供する各種サービスと、もっともコアなところでつながる真のGoogleスマホ。そして、Googleが自信をもって「iPhoneキラー」として送り出してきた自家製スマートフォンでもありますよ!

これまでAndroidユーザーを貫いてきた、米GizmodoのMichael Nunez記者がさっそく使い込み、いつもながらの辛口レビューを届けてくれましたので、どこまでiPhoneキラーなスマホに仕上がっているのか、じっくりとチェックしてまいりましょう〜。

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Pixelの最大のウリは、これぞ「Google頭脳」との触れ込みで、AI (人工知能)「Google Assistant」が初搭載されたことです。でも、残念ながら、スゴいぞと宣伝されていたわりには、iPhoneの「Siri」より賢いとは感じられませんでしたね。少なくとも現段階では…。

ホームボタンの長押しか、決まり文句の「OK Google」で起動するデジタル音声認識アシスタントのGoogle Assistant。初期設定の時点でも、アラームをセットしたり、音楽を再生したり、ほしい情報を教えてくれたり、翻訳までしてくれたりと、まずまずのアシスタントぶりでタスクをこなしてはくれます。あくまでも頭脳のようなAIということで、きっと使えば使うほど賢くはなるのでしょう。ただ、最初の印象は、ちょっとバカな子というガッカリ感のほうが強いかな〜。

たとえば、金曜の夜に、これからデートの計画を立てようと、行きつけのバーの名前を語りつつ「その近くでいいデートスポットは?」と尋ねたとしましょう。すると、ほかの周辺のバーのリンク集が返ってきました。いや、だから、別のバーではなくて、デートに出かけたいんだけど。仕方なしに、いま飲んでるバーの住所を告げながら「この近くのいいデートスポットは?」と尋ね直します。でも、望んでいた周辺のおすすめスポットがマップで示されるわけではなく、なんだかつまらないサイトのリンク集が返ってきただけでしたね。

きっとGoogleは、いちいち検索バーに入力しては情報を取得するというスタイルから脱却し、どのアプリを使用中でも、Google Assistantから自然に情報を流すスタイルを提唱したいのでしょう。でも、そのわりには、肝心のGoogle Assistantが思うようには動いてくれません。長く使えば使うほど、自分の好みとかを理解して、本当に賢くなっていってくれることに期待するしかないのでしょうか。最終的には、SiriやMicrosoftの「Cortana」を凌駕する使い勝手となりそうな潜在能力を秘めているとされていますけど。

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ちなみに、Pixelの5インチと5.5インチの2モデルには、バッテリー容量と画面解像度を別にして、大きな違いはありません。どちらのモデルも、背面に指紋認証センサーまで備わる、なかなかのハイスペックぶりですよ。5インチモデルのPixelが650ドル、5.5インチモデルの「Pixel XL」が770ドルで、スマートフォンとしては非常に高価な、この面ではiPhoneのような領域に達しています。

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1週間ずっとPixel XLを使い続けた感想は、ハイエンドモデルとしての基本のパフォーマンス合格です。バッテリーは余裕で1日もちますし、ディスプレイも美しいですね。

Androidスマホとしての使い心地も、とてもソフトウェアの作り込みがよくて快適でしょう。ホーム画面で、アプリのアイコン長押しすると、ダイレクトにアプリで実行したいタスクを選択できます。例えば、カメラのアイコンを長押しすると、いきなりセルフィーの撮影モードを起動するなんてことだって簡単ですよ。これがあれば、iPhoneの3D Touchは実装しなくてもいいんじゃないかな?

現在のところ、この長押しで便利なタスクをクイック起動できる機能は、Googleの純正アプリが中心になっています。とはいえ、Googleは、すでにサードーパーティーの「LinkedIn」や「Evernote」が、アイコンからのクイック起動のショートカットを追加したことなどを明らかにしており、これから対応アプリは増えていくことでしょう。そういう意味でも、Pixelのよさは、時間が経つほど実感できるようになるのかもしれませんよね。

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Pixelで別のウリとして紹介されたのは、優れたカメラ機能でした。ベンチマークソフトの「DxOMark」にて、最新の「iPhone 7」をも上回るハイスコアを記録。確かにほかのAndroidスマホのカメラと比較しても、なかなかシャープでビビッドな写真が撮影できているように感じましたよ。

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もちろん、感じ方に違いはあるでしょう。とはいえ、iPhone 7とPixelの撮影写真を上下で比較してみると、いかがでしょうか? ほとんど同じ時間に同じ場所を撮影してみましたが、なんだかiPhone 7のカメラのほうが、より鮮明に撮れているように見えます。ごく一般的なネットに公開するような写真だと、その違いすらわかりにくいレベルなんでしょうけど…。

なお、HDR合成モードがオンだと、画像処理に若干のもたつきがありましたが、これもほとんど一般のユーザーには気にならないレベルでしょう。便利なスマートバーストモードは、連写からベストショットを選んだり、アニメーションGIFを作成したりと、重宝しそうですね。ただし、似たような機能は、いずれもiPhoneでも提供されており、これだけではiPhoneキラーなAndroidスマホともよべないでしょう。

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もう1つ、残念なのは、ハイスペックなことは理解できても、デザインがイマイチなことです。実は昨年モデルの「Nexus 6P」と比べると、Pixel XLのほうが厚みを増し、スリム感が失われてしまいました。ベゼルの幅も広がったり、背面のガラスもゴツく感じられたりと、とてもデザイン的にはiPhone 7にかなわないでしょうかね〜。

さらに残念でならないのは、ついにiPhoneでさえ耐水仕様を備えたいま、まだPixelは耐水モデルではありません。とっても高価なスマホなのに、1度でも水没させてしまったら終わりです。だから、やっぱりiPhoneキラーとしては、まだまだ物足りないですよ。

おまけに、Nexus 6Pだったら500ドルだったのが、Pixelは最低でも650ドル支払わなければ手に入りません。それでいて、両モデルの最大の違いとされるGoogle Assistantの出来栄えが、まだイマイチだときたら? そう、きっと将来的にはGoogle Assistantが進化して、Pixelは、とってもすばらしいスマホだよって評される時代がくると信じたいです。だけど、いまのところは「Galaxy S7」のほうがよかったりするのかも…。

Michael Nunez - Gizmodo US[原文

(湯木進悟)