宇宙の謎にせまる1枚の地図。史上最高の「水素マップ」

宇宙の謎にせまる1枚の地図、史上最高の「水素マップ」

これ、何を表した地図だと思いますか?

一般人には何がどうなっているのかさっぱりですが、とても貴重なデータマップです。これはHI4PIマップ、銀河の水素の存在を表しています。このデータ地図を使うことで、銀河にある今までは感知できなかったさまざまなモノ、特徴や性質を見つけることができるといいます。

地図制作には、2台の電波望遠鏡のデータが使われました。ドイツにあるマックス・プランク電波天文研究所の電波望遠鏡とオーストラリアのパークス天文台のCSIRO(オーストラリア連邦科学産業研究機構)の電波望遠鏡です。Astronomy and Astrophysicsにて発表された論文によれば、HI4PIマップは史上もっとも細かく記された銀河水素マップであり、今までのデータマップから、感度では2倍、画質では4倍も向上したといいます。

これほどの地図を作るのは、もちろん容易なことではありませんでした。携帯電話やテレビ局の電波によってデータにノイズがはいってしまうため、ICRAR(国際電波天文学研究センター)の研究チームが複雑なアルゴリズムを組んで対処したりと、乗り越えねばならない問題があれこれあったのです。

プロジェクトチームのJuergen Kerp氏は「何千時間という膨大な観測時間によって生み出された、最終的な科学的データ」だと、この地図を表しており、その制作の過酷さが伺われます。100万回を超える観測と約100億地点ものデータの凝縮がこの1枚なのです。

この地図をもとに今後さらに研究が進めば、銀河系が新しい星を作りつづけるためのガスがどこからくるのかなど、宇宙の謎が解ける可能性も。

膨大なデータで作られた1枚の地図、それは宇宙を知るヒントのようなものなのですね。

1 宇宙の謎にせまる1枚の地図、史上最高の「水素マップ」

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image: Benjamin Winkel and the HI4PI collaboration
source: Astronomy and Astrophysics

George Dvorsky - Gizmodo US[原文
(そうこ)