ISISが市販ドローンを爆撃機として使用、初の死亡者が確認される

ISIS、市販ドローンを続々と殺りく兵器に改造して攻撃開始

ドローンの進化がテロリストを潤す羽目に。

イスラム国(ISIS)時代遅れの集団ではなくテクノロジーを駆使したテロ攻撃を行なって、世界を震撼させてきました。そんなテロリストたちが今もっとも注目しているのが、単なる趣味の領域から精度の高い操縦飛行も可能な次元へと進化を続けるドローンなんだとか。

実はISISによるドローンの使用は、敵陣の上空へ飛ばして偵察映像を士気を高める目的でインターネット上に公開するなど、以前から観察されてきました。ところが、このほどただの偵察機としての役割を超え、爆撃機として前線へドローンを飛来させる新戦法が発覚。ついにイラク北部に展開するクルド兵が、初めてISISのドローンに搭載された爆発物で死亡したことが衝撃のニュースとして伝えられました。

死亡した兵士の状況から、いきなりISISのドローンがミサイルなどを発射したわけではないことがわかっています。彼らは撃ち落としたドローンを、どうせ偵察用に飛ばされたものだろうと解析のために分解。バッテリーパックを取り外そうとしたところ、実は爆発物が仕掛けられていて、2名の兵士が爆発によって死亡してしまったんだとか。

まだ戦闘機のようなドローンが攻撃を挑んできたわけではないものの、このところ爆発物を搭載したISISのドローンがたびたび確認されてもいるようです。死亡者が出たのは今回の事件が初めてとされていますけど、過去には検問所に飛来したドローンが爆発し、建物が破壊されてしまった例も報じられていますね。

われわれは、こうした事態に十分備えをしているべきであったが、警戒態勢が整う前に攻撃を受けた形だ。

ISISによる活発なドローンの使用について、米シンクタンクのNew Americaで、ロボット兵器の専門分析を進めてきたP. W. Singer氏は、こんなふうにコメントしています。一部では、ただ単に士気を高揚させる目的で前線の映像が撮影されただけではなく、ドローンで撮影した情報をもとにロケット砲を放ち、高精度なピンポイント攻撃で米兵からも死者が出ていると報じられたりしました。すでにCIAなどが、ISISによるドローン攻撃の脅威を問題視して、その対応を急いでいるとの報道もありますよ。

ちなみに、ISISが用いてきたドローンは、いずれもDJIなどが普通に市販しているモデルばかりで、Amazonなどから、だれでも簡単に購入できる商品です。いまは市販のドローンに積載できる爆発物など少量にすぎませんけど、これからもっと大容量の積載能力を有するモデルが、どんどんと航続距離を伸ばしてくれば…? 残念なことに、恐怖の殺りくマシンとして飛来するドローンの脅威は、今後ますます強まるばかりと懸念されているようですね…。

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source: The New York Times

Hudson Hongo - Gizmodo US[原文

(湯木進悟)