AI分野の大手5社が同盟を結成。ただし、アップルはぼっち

大手5社がAI同盟。アップルぼっち

AIを怖がらなくなるときが近くなってきたかも。

AIに人間が仕事を奪われ、富の一極集中が加速する懸念が広まる中、世界の勝ち組ともいえるAI分野の大手5社が手をつないで「大丈夫!われわれは人類と職を守ります!」と叫ぶ歴史的コンソーシアムを結成しました。

その名も「人類社会に利するAI同盟(Partnership on Artificial Intelligence to Benefit People and Society」、略して「AI同盟(PAI)」。

当初メンバーはAI最先端のFacebook(人工知能/Jarvis)、Google(人工知能/Allo)、Amazon(人工知能/Alexa)、Microsoft(人工知能/Cortana)、IBM(人工知能/Watson)で、共同議長はMicrosoftリサーチEric Horvitz所長とGoogleのAI開発子会社DeepMindの共同創業者Mustafa Suleyman氏

DeepMindはあのAlphaGoを生んだ天才科学者デミス・ハサビスの会社ですね。6月には、AIが人間に謀反を起こしたとき緊急停止するキルスイッチを内部で開発を進めていることが明らかになりました。

コンソーシアムでは以下の各分野の研究を進め、模範的運用を推奨していく方針です。

・AIの倫理、公正、インクルーシビティ

・透明性、プライバシー、相互運用性

・人間とAIシステムのコラボレーション

・テクノロジーの信用性、安定性、堅牢性

「AI同盟はロビー団体ではなく、規制団体でもない非営利団体で、基準を定めはするけれど、違反した場合の罰則までは設けない倫理委員会」(28日の発表記者会見より)となります。倫理委員会なら各社とも社内にもう持っていますけどね。

GoogleがDeepMindを買収したときにも倫理委員会は作っていました。しかし、2年半たった今でも「誰がメンバーで、何をやっているのか、そもそも会合を開いているのかも報道機関には教えてくれない」と、英紙The Gaurdianは不信感を露わにしています。

いちおうDeepMindのSuleyman氏は社内の倫理委員会は今後も継続し、新しいコンソーシアムでは「ひんぱんに会合を開く」と言っています。また、Horvitz共同議長はこう話しています。

AI訓練用コードの一部をオープンソースで公開し、誰でも偏りなく機械を開発できるようにし、データ活用法への理解を広めることもすでに話し合っている。

今回結成されたAI同盟は開かれたイメージになりそうですね。役員会は法人と非法人を半々にし、「政策&倫理の研究者、非営利団体、専門家」を大勢加えていく予定です。

アメリカでは今年、テクノロジー関連の同盟が続々と登場しています。

自動車分野ではFord、Google、Lyft、Uber、Volvoの5社がAI普及のロビー団体「より安全な道路のための自動運転連合(Self-Driving Coalition for Safer Streets)」を4月に組織しました。

ドローンの分野でもGoogle、Amazon、Intel、Verizonによるロビー団体「小型UAV連合(Small UAV Coalition)」の結成から、コンシューマー向けドローンのDJI、3D Robotics、Parrot、GoProによるロビー団体「Drone Manufacturers Alliance」が4月に旗揚げするなど、動きが加速しています。

ちょっとAppleの不在が目立ちますが、いちおう声はかけているそうです。単にひとりが好きなのか、まずは様子を眺めて、後で入るつもりなのか、ちょっとよくわかりません。

「AIが人を殺しにくる!」「DeepMind超やべー!」とたびたび触れ回っているTeslaのイーロン・マスクCEOも昨年暮れ、OpenAIを設立しています。いやはや、大変な時代になってきました…。

source: The Guardian, QR, NYT

(satomi)