映像表現がユニーク。テキサスタワー乱射事件のドキュメンタリー「タワー」予告編

テキサスタワー乱射事件のドキュメンタリー「タワー」予告編

アニメ―ションと実写のハイブリッド。

1966年8月1日にアメリカのテキサス大学オースティン校で起こった銃乱射事件、通称「テキサスタワー乱射事件」がドキュメンタリー映画化されます。

死者17名、負傷者31名という歴史に残る惨劇を後世に伝えるべく製作された「Tower(原題)」の予告編をご覧ください。

こちらはGeekTyrantが取り上げた、kinolorberの動画。

簡潔にテキサスタワー乱射事件を説明すると――

事件を起こしたのは、当時25歳だったチャールズ・ジョセフ・ホイットマン。彼は観光地としても有名なテキサス大学オースティン校の本館時計塔の27階から、複数のライフルとショットガン、マグナム・リボルバーといった銃で地上を歩く人々を狙撃しました。

わずか15センチの柱の隙間からパトロールしていた巡査を狙い、致命傷を負わせたことから、彼の狙撃の腕前がわかります。このエピソードは、スタンリー・キューブリック監督の「フルメタル・ジャケット」の中でも語られているので、有名かもしれません。

最終的に警察によって射殺されるまでの96分間で、ホイットマンは17名を射殺(内胎児を含む)。31名に重軽傷を負わせました。

少年時代のホイットマンは非常に優秀で、海兵隊では射撃の名手と言われたほど。明るく子どもが好きで、人当たりも良く、真面目だった彼はアメリカの模範的な若者でした。

しかし、夫による長年の暴力に耐えきれなくなった母が離婚したころから、ホイットンマンは人が変わったように荒々しくなり、同時期から強い頭痛に悩まされるようになったそうです。そして、学業に専念しようと努力を繰り返すものの、昔のように成功続きとはいかず、徐々に生きることに絶望を感じ、事件後に自分のことで余計な悲しみを与えたくないと、母親と妻を事前に殺害してから、計画的に犯行に及びました。

この凄惨な事件を取り上げる「Tower」の監督を務めるのは、ドキュメンタリーを得意とするキース・メイトランド。実際の事件映像と、リチャード・リンクレイター監督の「ウェイキング・ライフ」や「スキャナー・ダークリー」に見られるようなロトスコープのアニメスタイルを組み合わせた作品になっています。

残念ながら現時点では北米での公開しか決まっていませんが、日本での公開にも期待したいところです。

source: YouTube via GeekTyrant

中川真知子