Facebookのガセニュース対策は、曖昧すぎるし遅すぎる

Facebookのガセニュース対策は、曖昧すぎるし遅すぎる

多くの人がFacebookでニュースを得ている今、本格的な対応が望まれます。

アメリカでは通常、政府やセレブにとって都合の悪い発表は金曜日の午後に行なわれます。そうすることで新聞掲載に間に合わなくなり、また一度にたくさんのニュースを出すことで、一つ一つの印象を薄める狙いがあるのです。

それを狙ったのかどうかはわかりませんが、マーク・ザッカーバーグCEOは先週、米国西海岸11月18日(金)午後9時15分に(日本時間11月19日(土)午後2時15分)、何やら曖昧な「警告」とか「ガセニュース・エコノミクスを崩壊させる」といったイマイチわかりにくい項目を含んだ、Facebookのガセニュースに対する新プランを発表しました。簡単にまとめるなら、今まで彼のしてきたいろいろな発表と同じく、とにかく彼とFacebookを信頼してほしい、ということなのでしょう。

彼のメッセージは、「結論から言えば、我々は誤情報を非常に重く受け止めている」という言葉から始まります。しかし、Facebookはそもそも自分たちのメディア企業としての側面を認めることを拒否してきました。それにより、真実を伝えることの責任から逃れてきたのです。

そこから、「私たちの目標はユーザーが自分にとって最も意味のあるニュースと繋がることです。ユーザーの皆さんが正確な情報を求めていることは理解しています」と続くのです。が、ギズモードでも報じたように、Facebookの内部の人間によればFacebookは既にガセニュースを防止するツールを持っていました。しかし、「格下げしたり、ユーザーのフィードからリンクを消去することで、不均衡に保守派のニュースサイトが影響を受けた」ために使用しないことにしたそうです。つまり、それがガセだからという理由で求めている“ニュース”をユーザーが読めないのは許せない、ということです。

ザッカーバーグCEOは以前、Facebook上のニュースの99%以上は信頼できると発言しましたが、この数字は第三者に検証されたものではありません。しかしその後、Buzzfeedによって選挙の数週間前からガセニュースが正確なニュースよりも広まっていたと報道されたことでプレッシャーが強まり、問題に取り組まざるをえなくなったのです。

その後、Facebookは現在ガセニュースの発見をコミュニティからの報告に頼っており、Snopes等のガセを暴くサイトへのリンクなどさまざまな要素を使って、ニュースがガセであるかどうかを判断していると説明しました。

彼の投稿を読むに、どうやらFacebookはSnopesを始めとしてどういったサイトが信頼に足るかを既に決定しているようです。過去にザッカーバーグCEOは、そういった決断がFacebookに強すぎる力を与えてしまうのではと公に懸念を表明していましたが、この文章によれば、少なくともSnopesは信頼できるソースであると判断しているのでしょう。ちなみに、他にどういったサイトを信頼するのかは公表していません。

以下は彼の提唱している、ガセニュース撲滅プランです。

より強力な検知機能: 最も重要なことは、Facebookがガセを検知する能力の強化です。つまり、より優れたシステムにより、人々の報告を待たずにガセを探し出すということです。

報告を簡略化: 手軽に報告できるようにすることで、ガセをいち早く発見することができます。

第三者による確認: 事実を確認できる権威ある団体はいくつもあり、私達はそのいくつかにコンタクトをとっていますが、より多くから学んでいくつもりです。

警告: 第三者やコミュニティによってガセだと報告されたニュースにラベルを付け、ユーザーが読もうとすると警告が出るシステムを検討しています。

関連記事の質: ニュースフィードに関連記事として表示される記事の質を高めます。

ガセニュース・エコノミクスを崩壊させる: ガセニュースの多くは収入目的のスパムです。今週発表した広告方針を用いたり、広告ファーミングの検知を強化したりすることで、ガセニュースによるエコノミクスを崩壊させます。

耳を傾ける: ジャーナリストやメディア業界と連携し、フィードバックを受け、特に彼らの事実検証システムに関して学んでいきます。

このフワーッとした曖昧な概要がFacebookのガセニュース対策の主なアプローチなわけですが、あくまで初期段階の構想としては悪くありません。しかし、計画というには具体性を欠いています。最も効果がありそうなのは「第三者による確認」と「耳を傾ける」ですが、「耳を傾け」て「学ぶ」のはいいとして、そこまで曖昧な書き方をするならせめて「学んだうえで行動に移す」とは書けなかったのでしょうか? Facebookがより具体的な進捗状況を見せたり、内部による統計や研究を外部の第三者に検証させたり、メディア企業として責任感ある行動を見せない限り、信頼を勝ち取るのは難しいでしょう。

ちなみに、ザッカーバーグCEOのその投稿には、なぜ新聞掲載に間に合わない米国西海岸の金曜の夜遅くにそんな重要な発表をするのか、と問うコメントが相次ぎました。これに対し彼はこう答えました。

Facebookのガセニュース対策は、曖昧すぎるし遅すぎる 1

Screenshot: Facebook

(訳)何故夜の9時半に投稿したかというと、昨夜丁度その時リマについたからだ。今日のAPECサミットが楽しみだよ。

次の日の朝9時、サミットは彼のページでFacebook Liveによって配信され、彼のフォロワーのフィードでは彼の発表の優先順位が低くなりました。うーん。夜遅くの投稿ってのはこうなることを狙ってなんでしょうか?

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Top image: Bakhur Nick / Shutterstock.com
source: Facebook

Rhett Jones - Gizmodo US[原文
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