インターネットプロバイダーがユーザーの情報を勝手に売ることが禁止に。アメリカで新規定が可決

インターネットプロバイダーがユーザーの情報を勝手に売ることが禁止に。アメリカで新規定が可決

悪用されないにしても、個人情報が売買されるのは怖いですからね。

アメリカの連邦通信委員会(FCC)は、インターネットサービスプロバイダーが第三者に位置情報やインターネットの閲覧履歴といった個人情報を、明示的な同意なしに共有することを禁じる規定を可決しました。

プロバイダーはずいぶん前から、ユーザーから得られるたくさんの情報お金に換えようと画策していましたが、今回の規定はこの野望に冷や水を浴びせるかもしれません。

政治系ニュースサイトのPoliticoが指摘しているように、この新規定はAT&Tが広告会社最大手になろうと「CNN」「ワーナー・ブラザース」などのメディアを擁する大企業Time Warnerを、約860億ドル(約8兆6000億円)で買収したことに対して、弁慶の泣き所を狙ったものです。この規定によりプロバイダーは、広告主や第三者に売るためのユーザーの個人情報を集めるのが難しくなるでしょう。

今回の規定を可決したFCCの議長Tom Wheeler氏は、以前よりインターネット上のプライバシーや、通信会社が個人情報を何十億ドルもの商品として扱うことに対して懸念を示している人物です。新規定の可決に際し、Washington Postでは次のように述べました。

プロバイダーが集めている個人情報ユーザーのものです。その使い方はユーザーが決めるべきであって、企業が決めるものではありません。

また、Wheeler氏はPoliticoでも次のように述べています。

個人情報はユーザーのもの、これはまぎれもない事実です。ユーザーが使用しているネットワークの情報は、通信会社がデータをやりとりするためのものではありません。この規定は、「自分の個人情報がどう扱われるか」ユーザーに決める権利があることを主張しています。

今回の規定の可決から、政府はユーザー側の味方になり、利益至上主義の通信会社からユーザーのプライバシーを守ることにした、というのがわかります。

ただ忘れてはいけないのは、この規定がユーザーに特段利益をもたらすわけではないことです。また、同意した場合には通信会社は個人情報を自由に売ることができます

個人情報は企業にとって多大な利益を産むもの。これを承知した上で、企業による個人情報の扱いを各ユーザーが(もちろん政府も)同意するべきか適切な判断を行なわなければならないのです。

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image by jdwfoto / Shutterstock.com
source: Washington Post

William Turton - Gizmodo US[原文
(tmyk)