Netflixのリード・ヘイスティングスCEOが語る、上質なコンテンツと制作費についての考え方

Netflixのリード・ヘイスティングスCEOが語る、上質なコンテンツと制作費についての考え方 1

「借金を作ってでもオリジナルコンテンツ」の根底にある考え。

先日、ウォール・ストリート・ジャーナルのエディターDennis Berman氏との対談を行なった、NetflixのCEOであるリード・ヘイスティングス氏。「AT&Tによるメディア大手のTime Warner買収(同氏は中立的な姿勢)」や「世界的展開(NetflixはFacebookのように大規模な海外の顧客がほしい)」といった話題に触れましたが、その中でも特に興味深かったのは、エンターテインメントを生み出すためにかける費用についての考え方でした。

とても質の高いテレビ番組の制作には、「1エピソードあたりおよそ1000万ドル(約10億円)かかる」とヘイスティングス氏は説明します。そして当然ながら、それに利益を期待します。しかし、彼が語ったのは金銭での利益というよりもいかにエンターテインメントを生み出せるかという点でした。

ウォール・ストリート・ジャーナルより抜粋

WSJのBerman氏:番組にゴーサインを出すうえでの経済面について教えてください

ヘイスティングス氏:今年は、80億ドル(約8310億円)ほどの利用者のお金を回収します。それはエンターテインメントを生み出すための預かりものだとしましょう。我々はそれを出来る限り、上質なエンターテインメントに変換しなければならない

もし制作に1億ドルかかったなら、それがどれだけの楽しみ、どれほどの視聴を生み出したのか?ということをどの番組に対しても我々は問います。もしそれが5000万ドルや2億ドルかかったなら、もちろんそれに見合った量の娯楽がほしいもの。だから我々は、あなたのお金からどれだけのエンターテインメントを作りだせるかという視点でみています。そして効果的にエンターテインメントへと変換出来るなら、あなたは喜んで友達に教え、私たちは成長するということです。

過去10年の間、少ない予算でコンテンツを生み出すのが最良の方法とされてきたなかで、彼の考え方は面白いものです。リアリティー番組が多すぎる理由は、安価に制作できることにありました。『ハウス・オブ・カード 野望の階段』や『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』のように脚本が書かれたドラマは莫大な制作費がかかりますからね。

ヘイスティングス氏の番組作りのスタンスは、予算をかけずにエンターテインメントを作ろうとする従来のスタンスの逆をいくものです。借金をしてでも上質なオリジナルコンテンツを作りたい。ひいてはそれが利益をもたらすと信じる姿勢の根底には、こんな考え方があったのでした。

source: Wall Street Journal

Matt Novak - Gizmodo US[原文
(たもり)