MacBook ProのTouch Barをレビュー:金額ほどの価値はまだなさそう…

MacBook ProのTouch Barをレビュー:金額ほどの価値はまだなさそう…

将来性に期待です。

Apple(アップル)のスペシャルイベントにて発表されたTouch Bar付きの「MacBook Pro」。会場ではTouch Barを使ったDJプレイなんかも披露されていましたね!

でも、あの機能って私たちでも便利に使えるものなのでしょうか? 米GizmodoのChristina Warren氏が早速レビューしているのでご覧ください。

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指紋認証でコンピューターにログインする機能はそれほど新しくありませんが、新しいMacBook Proの「Touch Bar」はいまだに私を驚かせてくれます。キーボードのバックライトよりも明るいTouch Barの、その方向性に私はとりこになったのです。もちろんTouch Barの端に搭載された指紋認証リーダーの「Touch ID」は便利ですし、Touch Bar自体のギミックもなかなか実用的で、かつ自然に使えるものでした。

私は1週間ほど、Touch Bar付きMacBook Proの13インチと15インチのモデル(日本価格はそれぞれ17万8800円、23万8800円)を試したのですが、Touch BarなしのMacBook Pro 13インチ(日本価格は14万8800円)に戻った今では違和感を覚えます。

Touch Bar付きのMacBook Proは、ディスプレイを表でも裏でも取り付けられる「Surface Book」のヒンジほど先進的ではないですし、安くて高機能なRazerのラップトップ「Razer Blade Stealth」ほど人を引きつけるわけではないのですが、それでも「とにかくかっこいい」。それでは、このTouch Barは高いお金を払ってまで手に入れる価値があるのでしょうか?

基本的な機能

Touch Bar 1

Touch Bar 2

2,170×60の有機ELディスプレイでできたTouch Barは、これまでファンクションキーがあったキーボード上部に位置しています。

その表示内容は、使っているアプリや作業内容によって変わりますが、デスクトップを表示しているときのTouch Barは、Siriやボリュームコントロールの表示を除いてほぼ空白。ですが、システム環境設定の「Touch Barのカスタマイズ」を利用すると、好きなショートカットを常に表示させておくことができます。またTouch Barに表示されている「<」マークをタップすれば、Mission Controlや、Launch Pad、照度調整、ミュージックコントロールなど、標準の機能が表示されます。

そしてTouch Barは、対応アプリ(メール、メモ、写真、iMovie、Garage Band、Final Cut Pro Xなど)を使うことで真価を発揮します。もちろん、サードパーティーのアプリで対応しているものもあります(Pixelmator、Microsoft Office、Coda、Sketch(近日中)、1Password、OmniGraffleなど。Photoshopも年末までに対応する予定)。

各アプリケーションでのTouch Barの表示

Touch Bar 3

Touch Bar 4

iOSのキーボードと同様、文字の入力中はTouch Barに単語予測が表示されます。さらにワープロソフト(Pages, Word)では、文章フォーマットのオプションが表示されます。

また、絵文字をパパっと入力できるのは評価高し! 文章の太字表示はTouch Barをタップするよりも、コマンド+Bを押したほうが早いと思いますけどね(訳者注:それをさせないためにTouch Barが登場したのでは…?)。

Touch Bar 5

Touch Bar 6

Touch Bar 7

メールアプリでも、特定のメールをまとめたりと基本的なアクションをすることができます。ただし、それらの操作が単純にキーボードショートカットを利用するよりも早いかどうかは不明です。

Touch Bar 8

Touch Bar 9

ビデオ編集ソフトのFinal Cut Pro Xでは、より自然な操作が行なえます。Touch Barで動画のタイムラインを移動するのは、マウスやトラックパッドでの操作よりもずっと快適でした。熟練者しか覚えきれないPixelmatorやPhotoshopのキーボードショートカットよりも、Touch Barは役立つものになるでしょう。


しかしここからが問題で、このTouch Barは「一般人」にも「プロ」にもすごく使いやすいってわけではないのです。例えばプロのユーザーはキーボードショートカットを暗記しているので、Touch Barを使うことはそれほどありません。私も、Photoshopのブラシを切り替えるショートカットは覚えていますしね。今後はサードパーティーアプリの開発者がTouch Barの有用な使い道を見出すかもしれません。

Touch Bar 10

ただし、現時点でも確実に有用な機能があります。それは「Touch ID」です。Macにログインするなどのシステム機能だけでなく、ただセンサーに指をのせて電源をオンにする体験も素晴らしいものでした。指紋の読み取りは素早くシームレスで、Apple Payでも使えます。つまり、対応サイトとSafariならクレジットカード番号を入力しなくても、指紋をピッとするだけで買い物ができるのです。

Touch Bar 11

MacBook Pro 13インチは、Touch Barと2つのThunderbolt 3ポートのアリ・ナシで2つのモデルが登場。そしてMacBook Pro 15インチは前世代モデルよりも小さくて薄く、ずっと大きな感圧タッチトラックパッドを搭載しています。

コンピューターの性能を計測するGeekBench 4やWebXPRTを試したり、Photoshopでテストをしてみたところ、全てのモデルで期待通りの素晴らしい性能を発揮してくれました。他社製だと500ドル以上安いRazer Blade Stealthや同じく高価でタッチスクリーンを搭載したSurface Bookがありますが、それらよりも良いスコアを記録しています。

しかし、結局のところMacBook Proの着目点はTouch Barにつきます。ときに使いやすいものですが、アプリによるサポートが現時点では不十分なせいか、Touch BarはMacBook Proを購入するほどの動機にはなりません。現状のマシンのパフォーマンスに満足していればとりわけです。でもインテルの新プロセッサ「Kaby Lake」が待ちきれず新しいMacBook Proが必要なら、スペックの向上とTouch Barの新機能を体験できるので、買う価値があるでしょう。つまりこのTouch Barというギミックはとてもいいのですが、なんせ値段が高すぎるのです。

まとめ

Touch Bar 12

・サードパーティー製ソフトによるTouch Barへの対応はまばらで、今後に期待。

・パスワード管理ソフト「1Password」とTouch Barの組み合わせはよし。Touch IDで指紋をマスターパスワードとして使えます。

・MacにTouch IDがきた! すげぇ!

・過去の周辺機器を使うには、アダプター類を揃えないといけません。でも、4つのThunderbolt 3ポートは将来役に立つことでしょう。

・Google(グーグル)さんお願い、Touch Barに対応して!

・パフォーマンスはトップクラス。でもメモリは増設できないから、13インチにオプションをつけて16GBメモリに増やすか、15インチのモデルを買ったほうがいいかも。

・ローズゴールドモデルがないんですけど…?

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Christina Warren - Gizmodo US[原文
(塚本直樹)