「チラッ(助けて!)」 馬は困ったことがあると人間にシグナルを送るらしい

「チラッ(助けて!)」 馬は困ったことがあると人間にシグナルを送るらしい

おウマさんはボクらの友だち!

人間にとって、ベストフレンドな動物といえば、まずを思い浮かべる人が多いのでは。でも、家畜化された馬も、顔色をうかがいながら、さまざまなメッセージを人間に伝える高度な社会的認知能力が備わっているらしいんです。

神戸大学大学院の山本真也准教授が率いる研究チームは、同大学馬術部の馬8頭を用いて、馬と人の間のコミュニケーションスタイルを観察。まず、馬が自分では取れない場所へニンジンを隠す様子を見せます。すると、馬は近くを通る飼育担当者のもとへやってきて、鼻で押したり、じっと見つめたりといった、要求を訴えかけるシグナルを視覚的および触覚的に送ることが明らかになりました。

ちなみに、馬はむやみに人へシグナルを送るわけではありません。ニンジンが隠されていることを飼育担当者が知らない場合、先ほどのコミュニケーションを積極的に取ろうとするのに対して、ニンジンの所在を知っているのに自分に与えてくれない飼育担当者には、ガクンと要求シグナルを送る頻度が減ることも判明。コミュニケーション相手の人間のレベルに応じて対応を変えてくる、非常に賢い動物であることが実証された形ですね…。

同研究結果は、馬の高い社会的認知能力を示す貴重な成果として、国際学術誌の「Animal Cognition」上で正式に発表されました。こうした相手を理解する能力は、霊長類のチンパンジーなどで顕著に認められてきたそうですが、家畜化された馬ゆえの独特のコミュニケーションも存在すると仮定されています。今後は馬同士のコミュニケーションと、馬が人へ特別に送るシグナルの違いに関する研究を進めつつ、どんなふうに人間に寄り添うスタイルが確立されてきたか検証される予定だとか。やがては馬と、もっと親しく会話できる時代が訪れるのかもしれませんね。

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image by Valentine Shepitko / shutterstock.com
source: 神戸大学
(湯木進悟)

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