映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』を見る前に知っておいたほうがいい前日譚の知識

映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』を見る前に知っておいたほうがいい前日譚の知識 1

もういくつねると『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』

12月16日(金)に公開されるスター・ウォーズのスピンオフ映画『ローグ・ワン』ですが、本作をもっと楽しみたいならジェームズ・ルシーノによる小説『Catalyst: A Rogue One Novel』は読み逃せません。『ローグ・ワン』の前日譚となるこの作品、io9が解説するその内容をご紹介しましょう。

以前本書のあらすじをお伝えしたときにもその内容をすこしお伝えしていますが、『Catalyst』はデス・スター建設をめぐる、科学者であるガレン・アーソと帝国軍将校オーソン・クレニックの関係を描いています。最後の部分しかネタバレらしき内容はありませんが、一応…。

**ネタバレ注意**

アーソ一家

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この本の多くの部分は『ローグ・ワン』の主人公であるジン・アーソの両親に割かれています。ジンの父親ガレンは天才科学者で、その性格は「科学だけずっとやってて社交は苦手」な感じ。彼の専門はある種のクリスタルを使うことでパワーを生み出すというもの。科学者たちの間ではとても知られた存在で、誰もが彼の業績を知っています。

ガレンは惑星Grangeの貧しい地域に生まれました。幼少期は神童として知られ、能力の高い子どもたちの学習を支援するBrentaalのFutures Programに入れることに。ガレンはそこで非常に成功し、共和国の首都惑星であるコルサントで応用化学研究所(Institute of Applied Science)に入ります。

ガレンは政治は好きではなく、武器研究をすることも拒否。クローン大戦時にはコルサントを離れ、惑星Valltにある中立的なつまらない会社で、クリーンで安いエネルギーのために働きます。しかし、ガレンは仕事に集中するあまり、この惑星が分離主義勢力に加わったことに気づかず…

一方のガレンの妻であるライラ・アーソは、ガレンとは違い地に足の着いた人物です。彼らが出会ったとき、ライラは様々な計画が惑星環境へ与える影響を評価する仕事をしており、調査員として様々な惑星を巡っていました。ライラはジェダイではないもののフォースを信仰するひとでもありました。彼女はフォースと、自然と全ての生きるものの力を信じていたのです。つまりはスペース・ヒッピーといったところ。

『Catalyst』で描かれる時系列は少々混乱してしまいますが、どうやらジンが生まれたのは『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』の数年前、ジェダイが抹殺されていく以前のようです。『ローグ・ワン』では主人公のジンも本書では脇キャラで、走り回ってる手に負えない子供です。『ローグ・ワン』予告編で見られたジンがライラからネックレスを渡されるシーン(上のGIF)は、ライラがコルサントで買ったものであり、ガレンが研究する(ライトセーバーの刃のもとともなるカイバークリスタルでは無いということも本書では判明します。

オーソン・クレニック

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『ローグ・ワン』では「Director Krennic」(クレニック長官。Directorはディレクター/監督/責任者/所長などの意味)と呼ばれる彼ですが、それは彼の軍における地位が高くないことと関係しているのかもしれません。『Catalyst』でクレニックは作中を通じ、より高い階級になろうと野心を燃やしています。クレニックはデス・スターの成功により少将(Rear Admiral)になることを夢見ていますが、そううまく行くこともなく、『Catalyst』中ではずっと少佐(lieutenant commander)止まりです。『ローグ・ワン』では軍の階級は使わず「先進武器研究長官」という肩書をつかう彼が本書中でウィルハフ・ターキン(帝国軍のすごく偉い人、後のデス・スターの司令官でもある)がたくさんの肩書を持っていることを冗談にしているのは皮肉ですね。なお『Catalyst』を書いたジェームズ・ルシーノがターキンを描いた『スター・ウォーズ ターキン 上・下』は日本版も発売されています。

エンジニアでデザイナーであるクレニックもまた、Futures Programに居た一人で、そこでガレン・アーソと知り合いました。ガレンはクレニックを凄いやつだと思っていましたが、実際には違いました。宇宙ステーションの武器制作をガレンに手伝わせようというクレニックのアイデアはここから生まれました。『ローグ・ワン』のギャレス・エドワーズ監督が考える、エリート将校ではなく「労働階級」なクレニックが「個性とアイデアの力のみ」で現在の地位に上り詰めたと言っていたあたりがこの辺に現れているのでしょう。

クレニックはガレンとその家族をValltから救い、コルサントにつれてきます。この時点でクレニックの企みが暴露します。クレニックは、カイバー・クリスタルのクリーンエネルギーとしての可能性を探る施設のトップという、ガレンにとって夢の仕事を彼に与えます。しかしクレニックはもちろんガレンの研究を利用。その成果を武器開発に活用するのでした。アーソ一家は監視もされています。ライラとガレンは(といっても主にライラですが)何かがおかしいと気づき、クレニックは彼らを脅迫し始めます。

それに加えてクレニックは、資源掘削されすぎないようにと保護されている帝国配下の古惑星らから資源を掘り出す方法を生み出します。密輸業者を使い武器を運ばせておいて、それを「発見」することで、その惑星を反逆惑星として調査対象とさせるのです。その武器と関連するとされた掘削企業は帝国のために働くことを余儀なくされる契約を結ばされ、そしてすべての資源はデス・スター計画のために使われるのでした。クレニックにとっては残念なことに彼の熱意は常に自らの権限を超えて行動してしまうのでした。

これにより巻き起こるのは、クレニックに対しての反感でした。クレニックとモフ・ターキン(まだグランド・モフではない)はお互いを嫌悪しているのです。クレニックは自らはもっと高い地位にいるべきだと考え、ターキンは成り上がり者であるクレニックにはその素質がないと考えます。ふたりともお互いを罠に陥れようとしており、ターキンはクレニックがデス・スターの司令官にならないように仕向けます。その結果は『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』で見たとおり、グランド・モフとなったターキンはデス・スターの司令官となっており、クレニックの姿はどこにも見当たりません。ということは、もしかしたら『ローグ・ワン』で絶命するのか…それとも、ビデオや特別編、DVDにBlu-rayとソフトリリースのたびに変更の加えられる『スター・ウォーズ』シリーズのことですから、『新たなる希望』に登場したウルフ・ユラーレン提督がクレニックに置き換えられるというのもありかもしれませんが。

デス・スター建造

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デス・スターそのものの建築は、惑星を破壊できるスーパーレーザーができるよりもかなり前から始まっていました。『エピソード1~3』や『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』などで描かれていたデス・スター計画は、当初はドゥークー伯爵率いる分離主義勢力による巨大な宇宙ステーションという話でした。その後この計画は二人の手を通じて当時のパルパティーン議長へと渡り、彼がクレニックを建造完成の管理を任せます。この当たりの出来事はすべて『シスの復讐』よりも前に起きており、デス・スターの建造はクローン大戦中にもう始まっていたのです。結構完成までには時間がかかったようですね。

クレニックはガレンをコルサントに連れていきました。ガレンは自分がデス・スターのレーザーを作る手助けをしているとは知らないままに、これを手伝ってしまいます。クレニックはガレンの仕事のためにとカイバー・クリスタルを山のように与えるのですが、ライラはそれらが倒されたジェダイのライトセーバーから取られたものだということに気づき、それが気がかりに。

ガレンの研究には、ある巨大なカイバー・クリスタルが使われていました。これは、ジェダイがクローン大戦時に分離主義勢力から手に入れたものでした。カイバー・クリスタルはエネルギーを受けるとそれを増幅させるのですが、増幅されたエネルギーを全方向から屈折させれば破壊的なものになってしまいます。ガレンは、ジェダイがフォースを使いエネルギーを一定方向に向けるのと同じことを科学の力でできるという仮説を立てました。ガレンはエネルギーをビーム状に集中させるようにカイバー・クリスタルをカットする方法を編み出しましたが、ガレンの研究を真似した他の人々はこれに失敗。チェルノブイリ事故よりも酷い恐ろしい事故が起きてしまいます。

ガレンもようやく何が起きているのか気づき、家族とともにコルサントを逃れます。しかし結局は予告編で見たように(上GIF)、そして先日お伝えしたように、ガレンを捕らえるためにデス・トルーパーを引き連れてクレニックはやって来ることになるのですが…。その理由は、クレニックはガレンが仕事をやめて逃げたことを個人的に根に持っているとともに、帝国は未だにスーパーレーザーにガレンの研究を応用することができずにいるから。クレニックはデス・スターにすべてを懸けており、その完成にはガレンが必要だと信じているのです。

…と、ここまではそんなにネタバレらしき部分はありませんでしたが、ここからが本当にネタバレです。

**ネタバレ注意**

ソウ・ゲレラ

『ローグ・ワン』でフォレスト・ウィテカーが演じるソウ・ゲレラ。クローン大戦で活躍した戦士である彼が、『Catalyst』の最後にも登場します。彼は「武器を置いて、それを見つけ出して、反乱惑星だと決めつける」という帝国の策略に狙われたSalient星系の星を自由にするため戦います。そこで彼はターキンと戦い、ライラ・アーソを知る密輸業者と知り合うのです。

帝国は最終的にはSalientをものにしてしまいますが、密輸業者とゲレラはコルサントへ逃げ切ります。ゲレラはアーソ一家がコルサントから逃がし、「Lah'mu」と呼ばれる惑星に隠れさせます。ゲレラはまた彼らを訪れると約束し、ゲレラを呼ぶことのできるカードをライラに渡します

…とのことなので、もしかしたら『ローグ・ワン』が始まった時点ですでにソウ・ゲレラとジン・アーソは知りあいだったりするのかもしれませんし、もしかしたら母から渡されたカードを使ってジンがゲレラを呼んだという展開なのかもしれませんね。

『Catalyst: A Rogue One Novel』の日本語版は今のところ出ていませんし、今後出るかどうかもわかりません。それでも『スター・ウォーズ』シリーズの歴史が気になる方は挑戦してみるといいかもしれません。

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image by: Lucasfilm/Disney

Katharine Trendacosta - Gizmodo io9[原文

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