減点細かっ…中国が全国民信用度監視システムに本腰

減点細かっ…中国が全国民信用度監視システムに本腰

ビッグデータでビッグブラザー。

中国共産党が最新の5カ年計画の最後のところに「社会信用システム」なる文言を盛り込み、ジョージ・オーウェルの『1984』がついにくるぞ~と言われています。

全容は不明なのですが、なんでも全国民の信用度をネット、金融機関、政府のビッグデータで格付けし、デジタルのデータベースで監視しようというもの。信用がなくなると金融、旅行、保険、教育まで使えるサービスが制限されてしまいます。それは今もそうかもしれないですけど、国単位で過去累々の記録がデジタルで蓄積されていくっていうのは、なかなか息苦しいものがありますよね。

何で減点され、何で加点されるのか?

Wall Street Journalによると、信用度が落ちるのは、たとえばこういった素行なのだといいます。

・乗車料をごまかす
・横断歩道のない道を渡る
・家族計画の規制を無視する
・支払いの滞納
・交通違反
・嘘をネットで言いふらす

逆に、こんなことをすると信用度は上がります。

・公園のゴミを拾う

…あ、すみません、なんか1個しか例がなかった…。ま、だいたいわかりますよね。で、あまりにも信用度が減り過ぎると、社会生活に下記のような支障をきたします。

・ローンが組めない
・海外旅行できない
・子どもを希望校に進学させられない

中国政府は「高度経済成長で崩壊した人民・国家・企業の間の信頼関係を再構築するために導入するものだ。信頼抜きにさらなる成長は望めない(キリッ)」と言っています。まあね。ネット金融では大揺れでしたものね。

中国では既に試験導入中の市もあります。そのうち杭州市では以下のような軽犯でも罰金刑となるそうですよ?

・地下鉄乗車料のズル
・ゴミのポイ捨て
・禁煙エリアでライターを付ける

こ、こまけぇ…。…と思ったら、上海市ではなんと下記のような親不孝でも信用度が減点されている模様です。

実家にまめに顔を出さない

中国全土導入は2020年。それまでに中国13億人のビッグデータをすべてひとつにまとめるという途方もない偉業をこなさなければなりません。中央銀行の信用度スコアを活用し、Tencentの騰訊征信、Alibabaの芝麻信用などが民間に普及している中国のことなので、中国共産党の統制力で押し切ればあっさり間に合うような気もしますけどね。

でも、Finantial Timesが今年1月に取材した北京大学のWang Zhicheng教授(信用リスクが専門)の話では、中国のネットは嘘データ、嘘プロフィール、ニセ決済の宝庫なので、「全人民にスコアを割り付けられる状況には程遠い。それをやるならデータの精度はもっと上げなければならんが、現時点では『中もゴミ、外もゴミ』だ」 ということでした。どうなることやら。

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image and video by WSJ
source: WSJ, Finantial Times

(satomi)