まるで忍術! 外敵から逃げるためにうろこを脱ぎ捨てる新種のヤモリ

まるで忍術! 外敵から逃げるためにうろこを脱ぎ捨てる新種のヤモリ

どうやって剥がれていくんだろう…。

トカゲを捕まえようとしたら、しっぽだけ切り離して逃げられた経験ってありますよね。でも、今回発見された新種のヤモリはなんと、逃げるときに自分のうろこを脱ぎ捨てるんです

科学誌PeeJに投稿された論文によると、この新種の魚鱗ヤモリ「Geckolepis megalepis」は、他のヤモリと比較してとても大きなうろこを持っていますが、捕食者から身を守るための戦略として、簡単にうろこを脱ぎ捨てることができるようになっています。

逃げるために脱皮するというヤモリは他にも存在しますが、それはかなり強く捕まえられたときに限られます。しかし、今回発見されたヤモリは、そっと触れただけでうろこが剥がれていきます。さらに、通常はうろこの再生には長い時間が必要ですが、この魚鱗ヤモリの場合、数週間程度で後遺症もなく元通りに生えるのです。

このヤモリのうろこと皮膚は、脱ぎ捨てるのに適したつくりになっています。皮膚の外側の層には「スプリッティング・ゾーン」と呼ばれる層が存在していて、うろこが剥がれるときに皮膚の層も剥がれます。

うろこが剥がれる理由について、ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘンのMark D. Scherz氏率いる研究チームは、皮膚にくっついている面積に対して表面積が大きいために、簡単に剥がれるようになっているのではないかと推測しました。

またScherz氏はプレスリリースの中で、「注目すべきなのは、生やすのにかなりのエネルギーが必要であろう、骨のように固いうろこと、簡単に剥がれてしまう皮膚の層を、傷跡もなく短期間で再生できる点です」と述べています。

うろこを脱ぐ 新種ヤモリ

1860年代から、科学者たちによってこの種の魚鱗ヤモリは発見されていましたが、研究するのがとても困難な状況にありました。こうしたヤモリたちは夜行性でマダガスカルの森林奥深くに生息しています。また数十年前は、ヤモリを捕まえるためにコットンで作った包みなどを使用していましたが、今日ではビニール製の袋で捕まえています。最近の研究で、ようやくその生態がわかってきました。

「数年前の研究で、まだこの種の魚鱗ヤモリについて理解が不十分であることが明らかになりました。この属には、我々が存在すると考えていた3,4種だけでなく、実際には13種の異なる遺伝子系統が存在することがわかりました」とSherz氏は説明しています。

またGeckolepis megalepisの大きなうろこは、研究者が新種を発見する上でわかりやすいサインですが、よりはっきりとした特徴を見つけるために、研究者たちはマイクロCTスキャンを使用しました。3次元X線画像によって骨格を調べることで、他の魚鱗ヤモリとは異なる特徴を特定したのです。

うろこの再生過程についてはまだよくわかっていませんが、今後の研究によって、もしかすると新薬の開発などに応用できる可能性が考えられます。また、この種のヤモリやトカゲの研究によって、人間も体の一部分を再生できるようになるかもしれません。

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image: PeeJ
source: PeeJ

George Dvorsky - Gizmodo US[原文
(tmyk)