カエルが舌で獲物を捕まえる瞬間、唾液の粘度が変化する

カエルが舌で獲物を捕まえる仕組みがついに解明。そのカギは粘度が変化する唾液

カエルの唾液はさらさら? それともベトベト? 実は両方なんです

カエルの獲物の捕獲方法はみなさんがよく知っている通り、非常に独特です。舌を勢いよく伸ばして獲物をとらえます。実はこのエサを取る仕組み、これまで完全には解明されていなかったのですが、新たな研究により驚くべき事実が判明しました。カエルの唾液はエサを獲る一瞬の間に変化し、強い粘着性を持つ液体に変わることがわかったのです。

The Royal Society誌に掲載された「カエルの狩猟における粘弾性の舌および非ニュートン性唾液の使用」というなんとも仰々しいタイトルの論文で、ジョージア工科大学の研究チームはカエルが舌を伸ばして獲物を取るプロセスを段階的に説明しています。

研究チームのリーダーAlexis C. Noelさんとその共同研究者たちは、この研究のため数十種類のカエルのスローモーション映像を撮影し、17種類のカエルの唾液のサンプルを集めました。以下はジョージア工科大学による研究の紹介ビデオ。

Noel教授によると、最初に注目すべきポイントは、カエルの舌が地球上で最も柔らかい生体組織のひとつであることだそう。その柔らかさは、脳の生体組織に匹敵し、その弾力性はバンジージャンプに使われるロープ並み、さらに獲物を捕らえる際の衝撃は車の衝撃吸収材級に吸収されるのだとか。もっちり柔らかなんです。この特性のおかげで昆虫を素早く包み込みこむことができ、さらに魔法の唾液の効果を発揮できるのです。

教授はScience Dailyでその魔法の唾液が3段階に変化する過程を説明しています。

「最初にカエルの舌が昆虫に触れた時、その唾液は水のようにさらさらで、捕らえた昆虫の隅々までいきわたります。次に舌が引き戻される時、唾液は蜂蜜より粘り気のある液体に変化します。そのおかげで捕らえた昆虫を離さずに引き戻すことができます。そして舌が口の中に戻った時、その唾液は再び水のような液体に戻ります

これはカエルの唾液が非ニュートン性流体であることを意味しています。非ニュートン性流体とは、ケチャップやペンキなど粘度が一定ではなく変化する流体のことです。

Washington Postに対し、Noel教授は「最近のカメレオンの研究でも同じメカニズムが示唆されています。このメカニズムは新しいタイプの絆創膏や柔らかい新素材を作るのに応用できるかもしれません」と答えています。

さらに教授は、このメカニズムを使って空から荷物を引き上げることができるドローンも将来的には可能かもしれないと、実に奇抜なアイデアも語っています。でもただ配達するドローンならまだしも、空中からダラリと巨大なカエルの舌を垂れのばすドローンはちょっと気持ち悪い...。

約4億年前の海の生物に超デスメタルな名前がつけられる

image: Georgia Tech
source: The Royal Society, Science Daily, Washington Post, YouTube
参考: Wikipedia - 非ニュートン性流体

Rhett Jones - Gizmodo US[原文
(Shun)

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