もう充電はいらない! 最大の欠点を克服した国産時計メーカーの本気スマートウオッチ

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スマートウオッチの正解はこれかもしれない。

手首であらゆる情報が取得できるスマートウオッチ。便利な一方で、抱えている大きな問題があります。それは「充電」。多くのスマートウオッチが毎日、もしくは数日おきに充電する必要があります。「頻繁に充電しなければならない腕時計」と考えると、かなり煩わしく感じられるでしょう。

しかし、この問題を解決する新機軸のスマートウオッチエコ・ドライブ Bluetooth」が、時計メーカーであるシチズンから発表されました。それは、「充電不要のスマートウオッチ」という、大変にインパクトのあるものでした。

見た目は腕時計、中身はスマートウオッチ。充電不要の憎いヤツ

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写真左)「BZ1035-09E」(8万5000円+税)、写真右)「BZ1034+52E」(10万円+税)

エコ・ドライブ Bluetoothは、その名の通りBluetooth無線技術を搭載しており、スマートフォンと連動します。スマートフォン用の「エコ・ドライブ Bluetooth」専用公式アプリをインストールすることで、メールやSNSなどの各種通知、電話の着信通知、アラーム設定、ワールドタイム機能、スマートフォンサーチ、充電の様子がわかるライトレベルインディケーターが使えます。

一般のスマートウオッチに比べると機能はそれほど多くありませんが、必要にして十分な機能が揃っています。

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見た目は、ビジネスシーンでもカジュアルでも使えるシックなクロノグラフモデル。いわゆるスマートウオッチ的なフォルムではありません。しかし、そこにシチズンの時計メーカーとしてのこだわりが感じられます

そして、最大の特徴はバッテリー。シチズンが40年以上かけて開発を続けてきた、光発電技術の「エコ・ドライブ」を搭載しています。これにより、日常のわずかな光でも腕時計を駆動でき、ケーブルなどで充電をすることなく使い続けられるのです。

スマートウオッチ化しても充電不要…そのワケとは?

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ここで一つ疑問が。もともと、光発電技術はシチズンのアナログ腕時計にも搭載されていました。しかし、通常の腕時計ならば、エコ・ドライブの発電量で十分まかなえますが、スマートウオッチはスマートフォンとのBluetooth連携が必要となるため、アナログ時計より多くの電力が必要となるのは容易に想像できます。この問題をどのように解決し、いかにして充電不要のスマートウオッチが生まれたのか。

今回は、エコ・ドライブ Bluetoothの技術企画担当であるシチズン時計株式会社、企画部の髙田顕斉さんと、同じく企画営業部の北川正人さんに話を伺いました。

スマートウオッチでも長く使える時計を目指した

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シチズンブランド事業部事業企画部の髙田顕斉さん

── エコ・ドライブの開発はシチズンで長年取り組んでいらっしゃいますが、エコ・ドライブ Bluetoothはどのように生まれたのでしょうか?

髙田さん:一般のスマートウオッチは、機能が盛りだくさんで近未来的なフォルムをしていますよね。そういう製品が多いなかで、時計メーカーらしい切り口で攻めるにはどうしたらいいのかと考えました。

シチズンとしては、スマートウオッチであったとしても長年使っていただきたいということ、そしてスマートフォンとリンクしていなくても腕時計として機能するもの。そのような考えのもと、エコ・ドライブ Bluetoothを開発しました。

── シンプルなクロノグラフタイプのデザインで、スマートウオッチらしくないですよね

北川さん:これまでのシチズンのビジネスモデルはモノトーン主体で、色が入っても金くらいでした。しかしこのモデルでは、少しだけカジュアルな方面に振るため、差し色を入れてみました。ブルーはBluetoothということで採用しています。能動的に動かすファンクションサークルとりゅうずにアクティブなイメージのオレンジを入れました。

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── クロノグラフの文字板で、さまざまな通知をするのも工夫が必要だと思います

高田さん:一番アクティブに動いている秒針を使っています。パッと見たときに、秒針が止まっていれば通常とは違う状態にあるというのが瞬時に理解できます。秒針が止まっている位置で、メール着信か電話の着信かがわかります。そのほか、設定でアラームやバイブレーションでの通知も可能です。

充電問題は、「機能を絞る」と「アプリを開発」で解決

── エコ・ドライブの製品はこれまで多数発売されていますが、そこにBluetooth無線技術をつけると、エコ・ドライブの発電量だけで賄えるのかが気になるのですが

高田さん:ひとつは、機能を絞ることで、Bluetoothの接続を最小限に抑える方向性で考えました。開発側でリサーチを繰り返して、ほんとうに必要な機能は何かを検討した結果、電話やメールの着信機能は外せない。そのほか、時刻修正とアラーム、ワールドタイム機能、スマートフォンの置き忘れ機能サーチ機能を搭載しています。

もうひとつは、アプリの開発をしたことです。エコ・ドライブは、盤面に光を当てることにより発電します。逆に言えば、発電されていないと止まってしまう。そこでアプリ上で、光がどれだけ腕時計に当たっているかを確認できる「ライトレベル インディケーター」機能を搭載しました。

日々の発電量のモニターもでき、たくさん充電すると接続時間を延長できる仕組みを組み込んでいます。また通知者を選択できるフィルタリング機能を搭載し、本当に通知が必要な人からの連絡だけ時計に伝えることができます。

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── 機能はどのように絞ったのでしょうか?

髙田さん:大前提は時計であることです。時計の価値を下げるような機能は入れたくないというのが、機能を選ぶときの大命題としてありました。例えば、音楽を聞く、カメラのシャッターを操作できるというのは、時計の価値を上げることにはならないと思ったんです。

── アプリもかなりUIが練られていて、時計メーカーらしいものになっていますね

北川さん:アプリは、デザイナーにデザインをしてもらっています。ローカルタイム設定画面にはオリジナルの世界地図が表示され、昼の地域、夜の地域がひと目でわかりやすいよう、明暗で表しています。ここもかなりこだわっています。

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シチズンブランド事業部企画営業部プランニングマネージャーの北川正人さん

充電池の性能や発電効率が上がった際にやりたいことは?

── 今後、エコ・ドライブ Bluetoothが進化していくと、どういう方向性になると思いますか?

北川さん:まずは発電効率の向上でしょうか。現在は、文字板の下にソーラーパネルが入っていて、そこに文字板を透過した光が当たることで発電しています。そのため、文字板の透過率がすごく重要です。理想は透過率100%ですが、そうなると文字板を透明にしなければなりません。

実はエコ・ドライブは、文字板との戦いの歴史でもあります。金属板を使えばきれいな文字板ができますが、発電効率のことを考えるとプラスチックを選択せざるを得ない。以前のプラスチックの加工技術では、金属のようなきれいな文字板が再現できなかったのです。

しかし最近では、プラスチックの加工精度も上がり、逆にプラスチックならではの柔らかい質感を活かしたデザインをいかせるようになってきました。今後はよりデザイン性の高い製品ができるのではないでしょうか。

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── 例えば、充電池がもっと小さくて容量が大きくなったり、発電効率が大幅に向上した場合、機能をもっと増やすこともあるのでしょうか

髙田さん:電池が小型化されると、時計を小さくできるようになります。となると、レディースモデルも作りやすくなりますね。また、発電効率が上がればその分文字板のデザイン性向上に注力できるようになります。

── 機能を増やすよりも、時計としての美しさを目指していくのは時計メーカーらしいですね

北川さん:これ以上載せたい機能は思いつきません。機能全部のせは、何もなしと同じと思っています。

時計とスマートウオッチのいいとこ取りをした新しい腕時計

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時計メーカーが本気で作ったスマートウオッチ。それが「エコ・ドライブ Bluetooth」。光発電により充電不要というのは、これまでのスマートウオッチの歴史の中でも、あまり例を見ない製品と言えます。

インタビュー中、「腕時計というのは、今後どうなっていくと思いますか?」という質問をしたところ、北川さんは次のように答えてくれました。

「我々は、時代に合った時計を作っています。現在はスマートフォンという必須デバイスに合わせた腕時計を作り、時計の価値を上げられたと思います。10年後20年後、また別なデバイスやインフラができあがってきたら、そこに寄り添う腕時計を作っていくでしょう」

スマートフォンというと、どうしても機能面やスペック面がクローズアップされがちでした。カテゴリーとしては腕時計というよりもガジェットに近い印象です。

しかし、エコ・ドライブ Bluetooth腕時計であることへのこだわりから生まれたスマートウオッチ。腕時計とスマートウオッチの長所を取り入れた、新しいカテゴリーの腕時計です。

スマートウオッチの便利さに慣れてしまうと、普通の腕時計ではもの足りない。しかし、スマートウオッチの充電に不満がある。そんな方にとって理想的な腕時計が、エコ・ドライブ Bluetooth。一度手に取って見ると、そのよさが実感できます。

source: エコ・ドライブ Bluetooth

(執筆:三浦一紀/撮影:小原啓樹[5、8枚目の画像を除く])