温暖化で北極の氷が解けてる…なら、人力で凍らせればいいじゃない!

暖化で北極の氷が解けてる…なら、人力で凍らせればいいじゃない!

その手があったか…!

もはや地球温暖化の進行は、だれの目にも明らかです。北極圏でも異常に暖かい日が続き、どんどんと北極の氷が解けているのも周知の事実でしょう。そのせいで、2050年までにホッキョクグマは個体数が30%も減ると予想されています。白い太陽光反射するため気温の上昇を抑えていますし、氷があることで海水密度が変化して海流の循環が生まれているのです。氷が解けてしまったら、全世界の気候に多大なインパクトをもたらすと懸念されています。

このほどアリゾナ州立大学の研究者チームは、非常に画期的な対策を「Earth's Future」に発表しました。厚い氷に覆われた北極海であっても、実は水深の深いところでは温暖な海水が流れています。そこで、この温暖な海水を強制的にマイナス40度から35度になる海氷直下まで引き上げれば、氷の厚みは増していくと提唱しましたよ。

実現させるための具体的な案も出されています。用意するのは、直径6m風力タービンを載せたブイ。これを北極海のいたるところへ漂わせます。吹きすさぶ寒風でタービンが勢いよく回るので、次々と水中深くの水を海氷の直下まで引き上げられ、氷の厚みを増強していくことが可能と説明されています。

今後1年で北極海全域に風力タービンブイを配置するには、全米の年間製鉄量に匹敵する鋼鉄の準備が必要でしょう。しかし世界的に考えるならば、全世界の年間製鉄量のわずか6%の鋼鉄でまかなえる算段となります。

Earth's Futureに掲載された論文ではこのように説明され、数千億ドル規模のプロジェクトとはなるものの、決して不可能なことではないと力説されていますよ。たとえ北極海全域にまでは無理でも、その1割のエリアにブイを設置し、海上に漂う氷の厚み1mでも増すことができれば、これまで温暖化の影響で解けてしまった氷を何年分も取り戻すことができるんだとか。

現時点で、この工学的な手法を除いて、北極海の氷救える対策などありません。このような対策を実行に移すことを、決して遅らせるべきではないでしょう。

同研究チームを率いた、アリゾナ州立大学のHilairy Hartnettさんは、こんなふうにコメントしています。二酸化炭素の排出量を抑えるなど、すでに提唱されている地球温暖化対策も重要ではあるものの、政治的な要因などで実現があやふやな対策ではなく、北極海の氷を即効性のある手法で保護していく必要があると訴えられています。

あまりに巨額プロジェクトなので、そもそもだれがお金を出すのかという根本的な問題を抱えてはいます。でも「融けてしまったなら、その分だけ再び凍らせればいいんじゃない?」そんなアプローチは、かえって現実的なのかもしれませんね~。

地球温暖化がめちゃくちゃよくわかる可視化データ

image: Scientific Visualization Studio, NASA Goddard Space Flight Center
source: Earth's Future

Ryan F. Mandelbaum - Gizmodo US[原文
(湯木進悟)