Teslaが作ったネガティブイメージ払拭なるか? キャデラックが「ハンズフリーモード」を搭載

Teslaが作ったネガティブイメージ払拭なるか? キャデラックが「ハンズフリーモード」を搭載

真のハンズフリー、絶対の安全になるか?

ゼネラル・モーターズ(以下GM)が、先日キャデラックの新モデルCT6に「Super Cruise」機能を搭載すると発表しました。なかなかグラマラスな名前の機能ですが、これはハンズフリー機能。GMは「業界初の本当のハイウェイ上でのハンズフリードライビング技術」と、Teslaを横目で睨みつけるような謳い文句をつけています。Teslaの自動運転モードだって、ハイウェイでハンドルから手を離しても大丈夫な「はず」の機能ですからね。ただ、自動運転はまだまだ最前線の技術。レギュレーションなどグレーなことも多く、コトによっては事故を招くことになりかねません。

GMのSuper Cruiseも、TeslaのAutopilotも、ハイウェイ通行中に運転をコントロールするという機能。よく聞く言葉で言えば、自動運転モード機能です。走るべきレーン内をキープして走ること、周辺環境や速度制限に応じてスピードを調整することに特化したシステムです。

自動運転はより安全な車社会のために開発されているものの、昨年、TeslaのAutopilotモード中にいくつか起きた大きな事故の影響で、多くの人から疑問の声が上がっています。機能の安全性はもちろん、コンピューターで制御中の車が事故を起こしたさいの法的責任はどこにあるのかなど、一朝一夕では答えのでない問題もあります。そんな中、ハンズフリー機能を搭載する新キャデラックですから、GMは安全性に絶対の自信をみせています。

キャデラック曰く、自信の理由はSuper Cruiseモード利用制限。機能発動ができるのは、分離帯があり、入口出口が明確な一部のハイウェイのみ。また、ハンドルに赤外線カメラを搭載し、ドライバー位置トラッキングすることで、機能発動時もドライバーが前方に注意を払っているかを確認するというので驚きです。前方不注意とシステムがみなした場合は、ハンドルにあるライトが光ってお知らせ。これに応じないと車を停止させる処置モードまであるという徹底ぶりです。

GMのこだわりは、Teslaでは採用していないLiDARを使うところにもあらわれています。LiDARは完全自動運転車で採用されているシステムですが、部品のコスト高や見た目の悪さから、多くの車メーカーは避けています。GMの自信は、LiDARシステムをなんとか搭載したぜというところからもくるものなのでしょう。

真のハンズフリー、絶対の安全をアピールするGMの運転アシスト機能ですが、Teslaの事故で広まってしまった自動運転へのネガティブなイメージを払拭するのは容易ではないでしょう。昨年、カリフォルニア州DMVは、Teslaに対して「Autopilot」というネーミング禁止させる規制を提案しています。Autopilotという名前は、ドライバーが一切運転に注意しなくてもいいような誤解を与えるというのです。これには消費者監視団体の専門家も同意しており、ネーミングによってこの機能が実際よりも運転技術が高い印象を与えるため、誇大広告から消費者を守るべきだと発言しています。また昨年9月には、Autopilotシステム開発に協力したMobileyeが「安全をおろそかにしている」という理由でTeslaとの提携を解消しており、自動運転モードへの安全性を疑問視する声は大きくなるばかりです。

キャデラックの安全対策への自信は、Super Cruiseのネーミング、謳い文句にもあります。Super Cruiseは、自動運転機能ではなく「ハンズフリー機能」なのです。自動運転ではなく、ハンズフリーであって、頭は前を見てなきゃダメよと、メールしたりぼーっとしてたらダメよと暗に意味しています。ネーミングは非常に重要で、Teslaはここで大きく出すぎて痛手を負ったともいえます。

キャデラックCT6の「Super Cruise」、自動運転業界のイメージを変えることはできるでしょうか。

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image: cadillac.com
source: Cadillac1, 2

Michael Nunez - Gizmodo US[原文
(そうこ)

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