精度が誤差数cmにまで向上。日本版GPS「みちびき」が6月1日に打ち上げ

精度が誤差数cmにまで向上。日本版GPS「みちびき」が6月1日に打ち上げ

日本上空の衛星がどんどん増えてきます。

いつもスマートフォンとかカーナビで何気なく使ってるGPS。たいていはかなりの精度で我々の居場所を検知してくれるんですが、ときどきとんでもない間違いで混乱させてくれたりもします。でもこれから、そんなストレスは減っていくかもしれません。

先日内閣府から、準天頂衛星「みちびき2号機」6月1日に打ち上げられることが発表されました。「みちびき」とは「日本版GPS」とも呼ばれる衛星測位システムです。「準天頂衛星」っていうのは「特定の一地域の上空に長時間とどまる軌道をとる人工衛星」ってことだそうで、みちびきの場合は日本からオーストラリアにかけての上空をつねに回ることになります。

みちびきのWebサイトによれば、位置情報を安定して捉えるには、自分の居場所の上空に8機以上の衛星があることが望ましいそうです。従来のGPSは31機もあるんですが、それで世界全体をカバーしているので、日本からはだいたい6機程度しか見えていないんだとか。

じゃあGPS衛星の数を増やせないの?と思いきや、GPSを運用しているのは米国空軍なので、日本の都合だけで増強してもらうわけにはいかないようです。そこでGPSにプラスして使える日本の衛星を、ということで打ち上げられるのがみちびき、というわけです。

みちびきの初号機は2010年9月にもう打ち上げられていて、6月に打ち上げられる今回の2号機も含めて2018年度には4機体制、2023年には7機体制となることが予定されています。これによって、現在GPSと併せてつねに見えている衛星の数が6〜8機なのに対し、2018年からは8〜10機、2023年からは10〜12機と増えていき、位置情報精度の向上が期待できます。2023年以降は山間部やビルの谷間でも正確なGPS位置情報が得られるようになりそうです。

さらにみちびきは、従来のGPSの補完以上の役割も果たします。GPSの誤差が10m程度あるのに対し、みちびきは国土地理院のデータも併用することで、誤差数cmときわめて高精度な位置情報を発信することもできます。こちらは、主に建設機械や農機の操作、測量といった専門的な分野での利用が想定されています。

ただ、みちびきの数が増えれば今使っているスマホとかカーナビの精度が自動的に上がるわけじゃありません。デバイス側で、みちびきの信号を受信できるよう対応している必要があります。でもすでに対応している製品はたくさんあって、たとえばiPhone 7とかApple Watch Series 2とかで利用可能になってるそうです(それぞれ日本で販売されたもののみ)。その他対応端末はこちらで確認できます。

個人的には、Uberで配車依頼するときにGPSの位置情報が間違ってることが多くて、しかも間違ってることに気づかないまま依頼したりすると運転手さんに「てめーどこにいるんだよ?」って電話で怒られたうえに結局乗れないことが間々あるので(アメリカの話なので日本だともっと穏便かも)、そういう不便が解消されるならうれしいですね。

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image: みちびき:準天頂軌道衛星(1) / 内閣府
source: みちびき(準天頂衛星システム:QZSS)公式サイト - 内閣府 1, 2
reference: 衛星測位システム - Wikipedia, 準天頂衛星 - Wikipedia, GPS: The Global Positioning System, みちびき(準天頂衛星システム:QZSS)公式サイト - 内閣府

(福田ミホ)

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