大人もハマる? 海外で流行のガジェット「ハンドスピナー」

image: Ryan F. Mandelbaum

気付けばペンを回したり、カフェではコースターをぐちゃぐちゃにしたり...とにかく手を動かしていないと落ち着かないという人たちには、とっておきかもしれません。

世界的に大流行中の「ハンドスピナー」をご存知ですか? 中心部を持ってブレード部分を軽くフリックすると、しばらく回転し続けるというかなりシンプルなガジェットですが、アメリカでは使用禁止する学校もあるほどの人気っぷりなのだそうです。

子ども向けのおもちゃかといえば、そうとも言い切れません。フォーブス誌で2017年必携のオフィスアイテムとして選ばれるなど、大人向けストレス解消グッズとしても注目を浴びています。ちなみに、ストレスへの効果に関するエビデンスは乏しいようです。

とはいえハンドスピナーは結局、若者たちのおもちゃで「科学の力を借りたり、合理的に説明したりする必要なんて本当にあるのだろうか」と語るのは、米GizmodoのRyan F. Mandelbaum記者。トレンドに感化されて試してみたくなったという彼は、銀行から20ドル札を引き出してNYのチャイナタウンにあるお土産屋さんに向かい、実際にハンドスピナーを手にした際のエピソードを公開しました。

店で買うまでの気恥ずかしさや、片手でくるくるしながらNYの街を闊歩して若者やオシャレな人に会ったときに隠したくなる衝動、さらに1時間遊んで気づいた精神的な変化や周囲のポジティブな反応について...もしかしたら参考になるかもしれないし、ならないかもしれないRyanのハンドスピナー体験談を紹介します。

「今日これからハンドスピナーを買いにいくよ」とツイッターで宣言したものの、結局のところハンドスピナーがミニオンズやモンスターエナジードリンクなどと同じような大衆市場にあるような気がして、最初のうちはちょっと恥ずかしく感じていたというRyan。偽ブランドの鞄や時計を扱う店が気になって近づくと、友達と笑いながら手元でくるくるハンドスピナーを回す20代の女性に遭遇。NYの街でハンドスピナーをくるくるさせても場違いじゃないんだと安心して、店のなかに入りました。

「いくらですか?」と尋ねると「10ドルよ。これは光るから」と答えた女性店員。十分な資金は引き出してきたにも関わらず躊躇して「もっと安いのはありますか?」と尋ねると、「6ドル」と別のものを指差す女性。それに対して「5ドル」とさらに貪欲に値引き交渉すると、彼女の答えは「いいわよ」とのこと。普段の服の色にあわせるように黒色のハンドスピナーをゲットしたRyan。銀行でおろしたばかりの20ドル札を渡して得たのは、商品が入ったプラスチック袋と、値切ったすえに値札の額を十分に支払う余裕があるのを見せつけた罪悪感。浮いたお金を使ってパン屋で豚まんを買って心が落ち着いたそうです。

大人もハマる? 海外で流行のガジェット「ハンドスピナー」 1
image: Ryan F. Mandelbaum
数週間前に撮影

さすがにマンハッタンのファッショニスタが行き交う一等地では遊びづらいと感じたRyanは、ソーホーの路地に身を隠しながら開封。ハンドスピナーは、金属玉ほどの重さで全長5〜7cmほど。中心部はチープなプラスチックディスク製で、親指のかたちにジャストフィットする感覚。Ryanのにはなぜか砂が被っていたそうです。

利き手ではない右手で何度かフリックしただけで、すぐにマスターした気分になった。回転するときに少しだけガタガタするのは、きっと安値モデルを買ったせいかもしれない。でも、みんながハマる理由はすぐにわかったよ。1度うまくフリックしただけで少なくとも数分は回転するんだ! 手首を捻るとジャイロ効果で動きが抵抗するようにも感じられる。

(人混みのあるブロードウェイ通りから遠ざかって人目を避けるように)ラファイエット通りに出てフリックしてみると(3回に1回の頻度で親指にぶつかって動きを止まらせていたけど)うまく回転させることができた。街中を歩いていて、30分に3回は恥ずかしくてポケットにしまい込んだ。1度はニューヨーク大学近くで、虹色のボマージャケットを着た大学生くらいの男性と目が合ったとき。また1度はマディソンスクエアパークで大きな帽子を被った上品そうな女性に会ったとき。それからユニオンスクエアでハンドスピナーを買ってほしいとねだっていた2人の小さな子どもが母親を困らせているのを見たとき。子どもに大人気のおもちゃを持って人混みのなかを歩く自分はまぬけに見えるんじゃないかと想像すると、捨ててやろうという気持ちになったよ。小学生くらいの女の子がちいさな指で虹色のハンドスピナーを回しながら落ち着き払っているのを見ればわかってくれると思うけど。

約1時間の散歩をペンシルバニア駅で終えようとしたとき、Ryanはあることに気づいたといいます。「積み重なった責任とか、孤独死とか、アメリカ社会の転落とか、いつも抱えていた不安なことについて考えていなかったんだ」といいます。

母の日のディナーで家族に見せると、みんなすごく気に入ってた。父親は、マティーニをすすりながら遊んでいるのを撮ってほしいと言い、90歳の祖母は「コマみたいね」と言って、ぼくが習得したよりも早くコツを掴んだ。母親の感想は「パドルボールみたい。でもそれほどは危なくないわね」と。これは正しいと思う。ハンドスピナーは、スラップブレスレット、ルービックキューブ、ウォーターヨーヨー、シリーパティーとかと何が違うんだろうか。ハンドスピナーの楽しさを知ったルームメイトはキーキー喜んで、うちのねこは数分戦っていたよ。

image: Ryan F. Mandelbaum

image: Ryan F. Mandelbaum
Ryan F. Mandelbaum - Gizmodo US [原文

(Rina Fukazu)

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