映画『メッセージ』のVFXの裏側。シンプルさが生みだす現実味

映画『メッセージ』のVFXの裏側。シンプルさが生みだす現実味 1
image: © 2016 SONY PICTURES DIGITAL PRODUCTIONS INC. ALL RIGHTS RESERVED., © 2016 XENOLINGUISTICS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED., © 2016 Rodeo FX via Rodeo FX/Vimeo

観おわった瞬間から人に勧めずにはいられない深いSF映画『メッセージ』。メガホンを握ったドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は、「観客にリアルを感じて欲しいなら、まずは俳優らが演じる場所をリアルにする必要がある」と、宇宙船の内部を実際に作ったそうです。

しかし、そんな本作にも当然ですがVFXが使われています。というわけで、今日は今話題の『メッセージ』のVFX裏側映像をピックアップ。ネタバレ要素はないので安心してお楽しみ下さい。

video: Rodeo FX/Vimeo

これらのショットを担当したのはRodeo FX。この動画には含まれていませんが、癌を患ったルイスの娘のシーンも担当しているようです。

Art of VFXのインタビューに応じたプロダクションVFXスーパーバイザーのルイス・モーリン氏によると、宇宙船の無重力シーンはテーブルリフトが止まった場所から垂直水平にいくつかのプレートを撮影して再現しているのだとか。

ざっと説明するとこうです。Aという垂直セットからBという水平セットにカメラを移動。Bのプレートは、Technodollyという特殊機材を使って平行撮影しています。その後、カメラの動きとTechnodollyで作った動きをリバースエンジニアリングすることで、視界が縦から横に変化する不思議な空間を作ったそうです。

俳優たちの浮かんでいく様子は、爪先立ちで表現。化学防護服は全てCGなので、動画でも目印となるマーカーがついた小道具を被っている俳優たちの姿が確認できます。

ちなみに、本作のVFXを担当したのは全部で10社。監督の意向もあり、SF大作にしてはVFXは少ない印象です。これはモーリン氏によって、スタジオが過去に担当した作品を参考に慎重に選んだからなんだとか。

例えばRodeo FXは過去に『ダイバージェントFINAL』、『スペース・ビトウィーン・アス』、『オール・ユー・ニード・イズ・キル』をはじめとする様々なSF映画に携わってきています。無重力表現や防護服、ヘリコプターといったシーンが任されたのは、こういった作品があったからこそでしょう。

ちなみにヘリコプターを担当したのはRodeo FXだけではありません。ばかうけ改飛行船やタンク、ヘリコプターは主にOblique FXが担当しています。せっかくなので、このスタジオのリールも貼っておきますね。

video: OBLIQUE FX/Vimeo

書いていたらまた観たくなってきました。近いうちに再び映画館に足を運ぶつもりです。

映画『メッセージ』は絶賛公開中。

映画『メッセージ』ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督にインタビュー:「何らかの地球外生命体はいると思う」

image: © 2016 SONY PICTURES DIGITAL PRODUCTIONS INC. ALL RIGHTS RESERVED., © 2016 XENOLINGUISTICS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED., © 2016 Rodeo FX via Rodeo FX/Vimeo
source: Rodeo FX/Vimeo, OBLIQUE FX/Vimeo, Art of VFX

中川真知子

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