アラブ首長国連邦が描く、2117年火星コロニー計画

アラブ首長国連邦が描く、2117年火星コロニー計画
screenshot: YouTube/Mohammed Bin Rashid Space Center

100年後のゴールを目指して…。

Al Jazeeraなどによれば、アラブ首長国連邦(UAE)のムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム首相が2117年までに火星にコロニーを建設する計画を2月に発表しました。計画の詳細について関係者たちは口をつぐんでいましたが、先日開催された「Humans to Mars summit」で同計画の内容が少し明らかになりました。

ドバイの政府宇宙機関であるMBRSC(The Mohammed bin Rashid Space Centre)で「火星2117年プロジェクト」プログラムディレクターをつとめるSaeed Al Gergawi氏は、先日、ワシントンD.C.で開催されたHumans to Mars summitで聴衆や報道陣を前に「アラブ首長国連邦は、宇宙開発における新時代の最前線にいると信じています」「文字どおり、地球上の全人類に影響を与える、新たな宇宙開発競争があるのです」と語りました。

今年2月、世界政府サミットで計画を発表した頃のムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム首相のツイート

「次の100年間のうちに、科学とテクノロジー、そして若者の知識への情熱を発展させることを目指す。そのビジョンによって、このプロジェクトは突き動かされています」

欧州宇宙機関(ESA)やNASAなどの代表者との討論会の中で、Al Gergawi氏は「他の民間団体と協力してコロニーを建設する計画」などUAEの展望を説明しました。これらの協力関係が具体的にはどのような形で進むかは不明ですが、NASAがある程度関わる可能性がありそうです。2016年5月には、互いに火星への関心を示しつつ、宇宙探査においてUAEと協力することを発表していましたからね。

その当時、UAEの宇宙機関所長のKhalifa Al Romaithi氏は「UAEと合衆国は長年に渡って協力しており、経済、文化、そして外交上の結びつきがある」と言い、「我々、UAEの宇宙機関は、人類の幸福を発展させる航空学、宇宙科学、そして宇宙への平和的探査共通のゴールに向けて、USAとNASAと協力する機会を本当に喜んでいます」と、NASAの発表の中で述べていました。

USA Todayなどが報じた、以前のレンダリング画像を見る限り、UAEのコロニーには高度なインフラを整備するようですが、まだ正式なモデルの公表には至っていません。Al Gergawi氏が同イベントで強調していたように、現時点でのプロジェクトの焦点は地域を向上させる手段として、中東の若者に科学と惑星探査を楽しみにしてもらえるようにすることなのです。

Al Gergawi氏いわく「UAEの近隣諸国はひどい状況にある」とのこと。「近隣諸国には1億人以上の若者がいますが、35%以上が無職なんです」と中東の広範囲な地域について述べていました。

「火星や他の惑星へと向上していくためにグローバルな試みを進める中で、若者には積極的な役割を担えるようになってほしい」とAl Gergawi氏は聴衆に語りました。具体的な話は出ませんでしたが、同氏によれば、やる気のある若者が宇宙に携われるようになる、教育的な試みが用意されるようです。

「火星2117年プロジェクトは近い将来の有人火星探査を押し進めるために、首長国と他国との科学者チームを作ります」

人類を火星に送り出す前に、UAEは中東初の火星へのミッションに着手する予定です。2020年には、火星の大気を分析するために、ホープという探査機を打ち上げます。ミッションで収集された情報は、壮大なビジョンを実現させるために働くAl Gergawi氏と彼のチームにとって、役に立つことでしょう。

私たちが生きているうちにプロジェクトの行く末を見られないのが残念ではありますが、100年後となれば懸念の声が上がっている火星移住での人体への影響も解消されているのかもしれません。

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image: YouTube/Mohammed Bin Rashid Space Center
source: Aljazeera, The human to mars summit 1&2, twitter 1&2, NASA, USAtoday, The world bank

Rae Paoletta - Gizmodo US[原文
(たもり)

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