音楽を「視る」システムを開発した耳の聞こえないミュージシャン

音楽を「視る」システムを開発した耳の聞こえないミュージシャン 1
Image: Great Big Story/YouTube

テクノロジーは障害の壁を超えます。

アーティスト兼ミュージシャンのマイルス・デ・バスティオンさんは耳が聞こえません。「聞こえないのに音楽家?」、そう不思議がる方々もいるかと思いますが、彼の音楽は視覚で楽しむものなのです。

Great Big Storyの動画で、マイルスさんがどのように音楽を楽しんでいるのか解き明かしてみるとしましょう。

Video: Great Big Story/YouTube

平たく言うと、コンポのグライコみたいなイメージでしょうか?

オレゴン州ポートランドにお住まいのマイルスさんは、幼少時にピアノの上手な祖父の膝に座り、鍵盤ごとに違う振動を感じたのをきっかけに音楽に魅了されたと話します。

しかし耳が聞こえないせいで音との繋がりを感じられないことに苛立った彼は、ギターの電気信号を光の明滅に変換できないものか?とある装置の試作品を作り始めました。そこで完成したのが、ヴィジュアル・サウンド・システムの「Audiolux」。これはマイクロプロセッサが音を分析し、音の強弱に対応してLEDを光らせるのです。

彼の演奏を「視た」聴覚障害者の人たちは、この新体験にとても興奮してくれたのだそうです。マイルスさんは、耳が聞こえる/聞こえない人たちが共に音楽と芸術が楽しめる場を設け、それが可能であることを示していきたいと語ります。

実際に有名なミュージシャンが行なうステージ演奏では、派手な衣装やレーザー光線、スモークや燃え上る炎に巨大モニターなど、ヴィジュアル的に楽しめる要素が盛り沢山。しかし音符の進行や強弱まで可視化する必要はありませんでした。

この『Audiolux』の明滅は健常者にも伝わるのため、新たな音楽の楽しみ方が提供されるでしょう。さまざまな人たちが同じステージ演奏を共感できるようにすべく、今後の製品化や使用の拡大に期待したいです。

Wikipediaの記事を音楽に変換したアルバム『microscale』

Image: YouTube
Source: YouTube

岡本玄介

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