EV車はどのくらい実用的なのか? 日産のテストコースで電気自動車「リーフ」に試乗してきました
静かなのに加速感アリアリ。これは乗りやすいなあ。
日産自動車さんのご厚意で、Gizmodoライターのまさんと一緒に電気自動車「リーフ」に試乗してきました。しかも場所は日産自動車追浜工場に隣接しているテストコースGRANDRIVEで! こちらは一般道&高速道路上のさまざまな路面状況をシュミレートしており、一周するだけで車両のトータル的な乗り心地が体感できる密度の濃いコースでした。
具体的には高速道路をイメージしたストレート、郊外のワインディング風のアップダウンコーナー、首都高テイストなつなぎ目段差、メンテされていないうねりありの不整路、ロードノイズが伝わりやすいひび割れ多しの不整路などなど。このコースを2周、しかもストレートでは全開OKだというので気分は盛り上がります。
■1周目はフツーのDモード
おお。走り出しても車内はとても静か。タイヤや車両底面部から伝わってくるロードノイズやミラー部&天井の風切り音が目立ちますが、これは普段周波数帯の低いエンジン音にマスクされているから、なのでしょう。この静粛性の高さはカーオーディオ派にオススメです! 初代セルシオが出た時のように、「クルマで音楽聞きたいならまずリーフ買え!」と言われるようになるかも。
■乗り心地
ごく一般的なものですね。ゴツゴツした路面でもショックをスッと吸収しています。リアシートで同乗していたときはそこそこの堅さを感じましたがこれは味付けでしょうか。リーフはショーファーカーではなくファミリーカーの範疇に入るクルマで、そもそも履いていたタイヤは低燃費タイヤ。そう考えると硬質感の高いタイヤの性質も吸収している運転席・助手席の穏やかさは、チューニングの結果といえそうです。あ、そうそうリアシートの居住性ですが、ちょいと床の位置が高いと感じただけで、膝回りも背もたれもゆったりとしていてGOODでした。
■ハンドリング
いい意味で気になりました。とにかく軽くてつっかかりがないのです。お話によると油圧パワステではなく、ここもモーターで駆動しているとのこと。この軽さなら奥さまがたでも肩の力を抜いて運転できるのではないでしょうか。ただし、クルマ大好きでハンドルからのインフォメーションを重視している方には物足りない?
■加速感
さてストレートです。ベタ踏みOKというわけでアクセルペダルを床まで踏み込みます。お。おおお。おー。さすが28.6kgf/mのトルクを持つだけのことはあります! 巡航速度まで一気です! パワーは109psしかないので最高速(カタログ上は140km/h以上)域近くでは鈍るのでは、と思いますが、普段乗りには十分すぎるでしょう。またタイヤの接地感が十分に伝わってくるので安心感も高いですね。
■2周目はECOモード
ECOモードにすると加速しにくく、またアクセルペダルから足を離したときの回生ブレーキが効きやすくなるのですが、感覚としてはエンジンブレーキ。なので回生ブレーキによるスピードコントロールがしやすいカンジ。高速道路上で周囲に他のクルマがいないときはDモード、前のクルマとの距離が近づいてきたら&一般道ではECOモードにしておくとよさそうです。
■ECOモードの加速感
加速感は2~3割減といったところでしょうか。もちろんもともと強大なトルクの持ち主なので、ベタ踏みすればきっちりと加速はしてくれます。ほんと、街中ではECOモードで十分です。なおDモードとECOモードの切り替えはシフトレバーを身体側に寄せて引くだけ。ATのシフトのようにポジションを1つ動かすだけ...とはいきませんが、工程が1から2になるだけなので問題はないですよね。
クルマとしての出来はとても良質で完成度も高い。そんなリーフですが、個人的にはまだ買えません。選択肢の1つとしても選べません。築30年のマンション2F住まいとして、まだインフラに不安があるんですよね。
日産自動車としては200Vの充電設備を日産ディーラー約2200店舗に、急速充電器を約200店舗に設置しており、急速充電器を使って30分で80%まで充電できます。フル充電時の走行距離が200kmなので、80%時は160kmまで走ることが可能で、ディーラーを乗り継げばほぼ日本全国をカバーしているとのこと。でも「充電しにきましたー」と、それだけのためにディーラーにいくのもめんどっちいですよね。
といったわけで「EV・PHVタウン」の進捗状況が気になります。国をあげてEV車をはじめとしたエコカーをバックアップするこのプロジェクトが進むことで、急速充電器つきのレストランや駐車場が増えてくれるでしょう。そうすれば車両のデザインや用途はさておき、EV車を選ばない理由はなくなるのですから。
日産リーフ[日産自動車]
(武者良太)
電池覇権 ―次世代産業を制する戦略
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