まるで人間みたい? マウスも嫉妬することが解明される!

もう「共感」も「嫉妬」も人間だけのものじゃないんですかね...。
慶應義塾大学文学部教授の渡辺茂さんがマウス自身が皆と一緒にストレスを受けている場合(共感)と自分だけがストレスを受けている場合(妬み)のそれぞれを認知していることを解明しました。
渡辺さんは、以下のようなマウスを使った「嫌悪的な記憶の保持」に関する実験をしたそうです。
1. 1週間前から、毎日2時間採血のためのホルダーにマウスを閉じ込めた拘束ストレスを与えたグループと、特に何もしない拘束ストレスを与えないグループを作ります。
2. 実験箱の中に、台と電気ショックを与える装置を準備し、両グループのマウスを台の上に置きます。
マウスが台の上から床に降りると電気ショックが与えられようにします。そのため、1~2回床に降りると、床に降りると電気ショックを受けることを学習し、台から降りなくなります。3. 実験箱の中から、台と電気ショックを与える装置を取り除き、両グループのマウスを床に直接放します。
電気ショックを与える装置がなくなったので、床にいても電気ショックはありません。今度は、床が危険でない(嫌悪的ではない)ことを学習します。4. 3の直後、1日後、3日後、1週間後にマウスを台に乗せ、床に降りるまでの時間を計ります。
5. 5匹を一緒に拘束した場合と、1匹だけを拘束し残りの4匹を自由にした場合とで、同じ実験を行い、両グループの床に降りるまでの時間を計ります。
計測の結果、以下のことが分かったそうですよ。
・4の結果、拘束ストレスを与えたグループの方が台から降りる時間が長くなる傾向が見られた。
→ストレスにより嫌悪的な記憶が強くなることが分かる。・5の結果、1匹だけを拘束し残りの4匹を自由にした場合の方が台から降りる時間が長くなる傾向が見られた。
→グループでストレスを受けるよりも個別の方がより嫌悪的な記憶が強くなることが分かる。
更に、ストレスホルモンの測定も合わせて実施したそうで、こちらも記憶の保持効果の実験と同じ結果が出たそうです。今回の実験から、マウスが「共感」や「嫉妬」を認知していることは間違いなさそうですね。
一方で、今回の実験で分からなかったことの1つに「他人の不幸は蜜の味」のような他個体の不幸に快を感じるか、それを隠すような行動を取るのかという行動があるそうです。そんなことまで調べるの? とも思うんですが、人間の様々な性質を他の動物と比較することで、これまでの進化の道筋が明らかになるそうですよ。
でも、マウスが「他人の不幸は蜜の味」を認知しているだなんて言われたら、それはそれで何だか複雑な気持ちになってしまいますが...こちらの結果がどうなるのかも、ちょっと気になりますね。
Photo by Stephen Barnett
マウスが「共感」もすれば「妬み」もすることを解明[慶応義塾大学]
(KENTA)
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