若い星が放つ超音速ジェット...ハッブルが捉えた初映像に言葉もない(動画)
14年の時を経てハッブルが捉えた、悠然たる宇宙の営み。このタイムラプス映像を初めて見た時には自分の目が信じられませんでした!
毎度地球に美麗な写真を送ってくれるハッブル宇宙望遠鏡ですが、この映像にはやられました、言葉もありません。
映像に映っているのは、時速44万マイル(77万km)の超音速で噴射する恒星ジェットの姿。恒星ジェットは星の形成で生まれるものですね。我らが太陽にも約45億年前に起こった現象です。
ただこのジェットが如何なる性質を持つものなのかは今もって謎に包まれたままです。 星の誕生の時に起こる現象であることは分かっているのですが、なぜ、どのようにジェットが生まれ、星の形成自体にいかなる役割りを果たしているかについては天文学者の間でもよく分かっていません。
米テキサス州ライス大学パトリック・ハーティガン(Patrick Hartigan)天文物理学教授率いる合同研究班が注目したのは、1950年代にジョージ・ハービックとギイェルモ・アロが初観測したハービッグ・ハロー天体(Herbig-Haro object、HH天体)と呼ばれるもの。地球から1350光年彼方にあるこれらの天体は、北天のオリオン星雲の近く、南天の帆座の近くに位置します。
その画像を辛抱強く追って生成したタイムラプス映像は見目麗しいだけでなく、天文学者がコンピュータのシミュレーションモデルに取り込んで活用できるデータが満載なんですよ。
ハッブルのプレス発表には、こうあります。
例えばHH 2では、いくつかの塊が高速で動きながら渋滞に巻き込まれた車みたいに一箇所に集まる地点に弧状衝撃波が見える。もうひとつのジェットのHH 34では、高熱の物質が冷えていくに従い、輝いて、やがてくすんでいく領域が一群の弧状衝撃波で露わになっている。さらにそのジェットの他の部分には、周辺を取り巻く高密度のガス雲に遭遇して弧状衝撃波が形成されているのがわかる。HH 1では弧状衝撃波がジェットの一番上に、高密度ガス雲の端をかすめて通るのが見える。また、闇で光る物質の結び目も新たに現れている。これらの結び目は、川の急流に岸の泥が引きずりこまれるように、ジェット通過で雲から出たガスである。
映像で明らかになった主なポイントとしては、ジェットが連続して起こるのではなく、散発的に「いくつもの群れを成して起こる」ということも挙げられます。これらの塊を観測すれば科学者も、物質が降着円板から星のコアに落ちていくたびにジェットが再噴出し星が形成されていくスピードを知ることができるかもしれません。
ジェット噴出期は約10万年続きます。
その遠大なプロセスに比べたら、14年のタイムラプス映像なんて取るに足らない欠片みたいなもの...ですが、この圧倒美には息を呑んでしまいます。ここに見えるガスの柱の、原始太陽系の端から端まで広がる、そのとてつもないディメンションを想像してみるのもまた一興ですね。
[Hubble]
映像音源「Staralfur」(iTunes)
JESUS DIAZ(原文/satomi)
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