手持ちの楽曲をネットで無料で聴いてどこが悪い! というLala.comの新発想

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    手持ちの楽曲をネットで無料で聴いてどこが悪い! というLala.comの新発想

    自分で聴く限りは違法じゃない、というフェアユースの筋目を無理やり通したところが面白いですね。

    CDの交換・安価購入がメインだったLala.comが今月から新しく生まれ変わって、リップしたCDとかiTunes購入楽曲なんかの手持ちの曲を全スキャンしてLala.comにアップ、いつでもここにアクセスして無料ストリーミングが楽しめる新サービスを開始しました。

    出先からiPodサイドロードして聴けるのは嬉しい限りでございます。この「iTunes潰し」とも言えるLala.comの新サービス、ちょっと詳しく見てみましょう。

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    ・仕組みは?

    Lalaでは各ユーザーのライブラリをスキャンしてLalaにもう揃ってる曲はパス、まだない曲だけアップロードします。ビートルズ、ツェッペリン、Dave Matthews Band…こういうネットで入手不能なんで有名な曲も持ってるんだけど聴けるの? というと、これが聴けちゃうんでございます。だ、大丈夫なの? と思っちゃいますけど、最初に書いたように「自分が所有する曲は聴く権利がある」、これがLala流の考え方。大勢の人に配信しているわけじゃないので個人で楽しむ限りは自宅で聴くのと同じ「フェアユース」という合法行為、というわけね。

    残りの解説は「続きを読む」で。

    ・iPodはどう使う?

    現段階ではMP3の保存形式を使ってます(たぶん128Kbps。将来はオリジナルのクオリティーで配信が実現するようですけど今はまだ帯域数の問題があるようです)。HDにダウンロードはできませんが、iPodに直にサイドロードはできます。ただし、この「ただし」がデカいんでございますが、これはiPodをLalaとシンクするよう設定すればの話。一度シンクさせちゃうとiPodはリコンフィギュアしないとiTunesとシンクできないので、ここが悩みどころです。Lalaの話ではiTunesで買った曲は全てアクセスできるのでリコンフィギュアは不要ということですが、鵜呑みにするのはまだ早いような…。

    ・Lalaの狙いは?

    格安CDの販売、楽曲スワッピング活性化を通して楽曲販売を拡大したい。Amazon.comやiTunesみたいにユーザ一人一人の視聴傾向のログ、これも手許に置きたい。

    ・デジタル楽曲は買える?

    ワーナーミュージックとは契約済みなので、ワーナーの楽曲サンプルは何回でも飽きるまで聴けます。ラプソディーの小型版が無料で聴けるような感じ。他レーベルとも現在交渉中なので、うまくいけばラプソディー、ナップスターみたいなデジタル楽曲ダウンロードのカタログが無料で聴けるようになるかも。

    ・それだけ?

    DRMフリーの動きが拡大すれば次にくるのはDRMフリー楽曲のiPodへのダウンロードでしょう。ライセンス契約成立までは、ネットラジオというライセンス契約で聴ける楽曲サンプルがたくさん揃ってますから、好きなアーティストをテーマにしたユーザ生成型ラジオ局なんてのも簡単に作れるようです。

    ・そんなに何もかもうまくいくもの?

    だからベータなんですよ。ちょっとよく理屈が分からないところもあるし…。でも何はともあれ無料でどこでも音楽が通しで聴けるのは嬉しいことなので使ってみた感想、お聞かせください。CDスワッピングという前のアイディアだって十分クレイジーだったけどそれなりにファンも獲得できたようだし、今回のこのクレイジーな試みも非常に成り行きが気になるところです。

    – Wilson Rothman (原文/翻訳:satomi)

    Service Homepage [Lala.com]

    Lala、オンデマンド無料音楽ストリーミングをローンチ [techcrunch]

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