とうとう、我々が勝手に「gPhone(Google Phone)」と呼んでいたものが正式発表されました。
「アンドロイド(Android)」が正式名称でいいのかな? どこかの企業が作って売る端末ではなく、オープンソフトウェアプラットフォームというのが実態だったようです。
参加企業はNVIDIA、Intel、Texas Instruments、Synaptics 、Marvell、Qualcomm、Motorola、Samsung、TMO、Sprint、LG、HTC、China Mobile Comm、ドコモ、KDDIなど全部で34社。それぞれの企業が、それぞれの強みを発揮して参加していくものと思われます(例えばNvidiaはグラフィックチップ、SkypeはVoIPなど)。また、本製品はオープンソースで、しかもGPLではなくApache v2ライセンスでの提供のため、企業は各自でAndroidに独自機能を開発して搭載でき、しかもそのソースコードをコミュニティにフィードバックする必要はありません。Googleのロゴをつける必要さえないかも。とにかくGoogleは自社の広告を表示できさえすればよいわけですから。
このAndroidは、GoogleがAndroid Inc.という企業を買収して、3年かけて開発してきたものです。Android開発キットは11月12日にリリース予定。現在HTCがプロトタイプ第一号、通称「dream」を作っているそうです。
一方で参加していない企業にも注目。Nokia、Sony Ericsson、Blackberry/RIM、Apple、Verizon、AT&T、あとマイクロソフト。
このプラットフォームの一番重要な点は、端末を生産するメーカーにとって無料で搭載できること。だから競合するWindows Mobilem、Palm、Symbianに比べて価格の面では圧倒的優位となります。
例えば電通などの広告代理店が、雑誌、街、テレビその他色々と「自社の広告を表示できる領域」を拡張していったように、Googleは自サイト、他者のサイト(Adsense)、各種アプリケーション、そして今回の携帯端末など、テクノロジーを使って「自社の広告を表示できる領域」を拡張していってるんでしょうね。非常に興味深いビジネスモデルですが、テクノロジーそのものを売ってきた競合他社にとっては、非常に手強いライバルだと思います。
JASON CHEN(MAKI/いちる)
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