奇想天外な着想で世界のWiiファンを虜にした、Wiiリモコンの魔術師ジョニー・リー(Johnny Chung Lee)さんですよ。憶えてます?
カーネギーメロン大博士課程在学中の彼を米GIZMODOが最初にフィーチャーしたのは、Wiiリモコンで空中の指の動きを追跡する激安な映画『マイノリティーリポート』実践術のハック。赤外線LEDアレーの真ん中に穴を開けTVの上に置き、その穴んとこにWiiリモコンを固定して、リモコン内蔵の赤外線カメラで画面手前の指の動きを追うんですけど、1枚3~4ドルで買える反射テープを指先にペタッと貼って反射を強化したり、ほ~んと誰にでもすぐできそうなアイディアで10万ビュー突破の大ヒットとなりました。
先日はその実用性を高めたWiiリモコンのホワイトボードがギズモード・ジャパンでも好評でしたけど、今回はWiiリモコンで頭の動きを追いながら、普段見慣れたブラウザを3Dのウィンドウ(窓)ディスプレイにするハックです。…と読んでも何がすごいのか分からないと思うので、まずは動画をご覧あれ。
その後に、以下で詳細をご説明しましょう。
最初は別にどーってことないです。フレーム入りの写真を例にとって、2Dと3Dディスプレイの違いを説明してますね。「ヘッドトラッキング」「3Dウィンドウ」言われても何のことやら普通は分かりませんもんね。
2Dは普段みんなが使い慣れたブラウザで、右から見ても左から見ても一緒、画面はフラットです。それに対し3Dは写真もガラスも抜いた額縁のようなもの。左右、上下、前後で見え方が違う。例えば前にぐんと進むと円が飛び出て、「まるで自分が本当に円を追い越したかのような錯覚を引き起こす」というわけでございます。
この楽しいプレイ環境を身近なWiiリモコンで実現しちゃいます。一度にできるのは1人きり。ソフトはリーさんのサイト(動画の最後に出てきます)でDLします。
モッドにはセンサーバーか赤外線ヘッドバンドの装着がマストですね(動画ではかっちょいいゴーグル使ってますね。野球帽は「見た目もアレなんでオススメできない」と言ってます)。あとはWiiリモコンをスクリーンの脇に置く(デモではTV-outでノートにフックしてます)とアラ不思議、自分の頭をマウス代わりに3Dルーム覗き見してる気分が味わえますよ?
上下左右・前後の動きに反応してビューが変わってきます! これ、ゲームに応用したらすごいことになりそう。任天堂かソニーとかマイクロソフトとか予算たっぷりつけて「なんでもいいからゲーム面白くするもの気が済むまで作れ!」って、リーさんに言ってやってくれないかなあ。「これご覧になってるみなさんで任天堂ゲーム開発者の方がいたら…このゲームが見たいです!」
と切なげにサムズアップする4分27秒台のリーさんも是非お見逃しなく。
MARK WILSON(原文/訳:satomi)
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