その機構は、ゼンマイ仕掛けの腕時計としては怪物級といって差し支えないと思います。
「Dewitt Incognito 2008」は、DeWittとフランスの建築家Jean-Michel Wilmotteのコラボレーションで生まれた腕時計。以下のような機能を備えているのだとか。
● フライングトゥールビヨン:超複雑機構(コンプリケーション)のひとつ「トゥールビヨン」。テンプと脱進機をキャリッジと呼ばれるカゴの中に載せて回転させてしまうことによって、一方向に重力がかかったり油が溜まったりすることによる影響を緩和するための仕組み。その精密で芸術的とも言える動きが特徴的。フライングトゥールビヨンは上側にブリッジを必要としないタイプのトゥールビヨン(ブリッジがない分だけ色んなデザインが可能になる)。● ロングパワーリザーブ:香箱(ゼンマイの入ったケース)が3つもついていて、一度ゼンマイを巻くと、最大3週間持つのだそうです。そして何よりも、そのスチームパンク臭が魅力的。リベット打ちされたケースはかなり長めの形となっているため、実際に腕につけるというよりは観賞用なのかもしれませんが、そんな不便さは忘れるくらいのすばらしい存在感です。
もちろん贅沢に金属や革を用いています。気になるお値段だって、オークションで40万ユーロの値がついたそうです。ってことは…約5000万円…
[DeWitt via Timezone via Watchismo Times]
用語解説thx! Horology
Chris Magor(MAKI/いちる)
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