米誌フォーブスは将来ここがiPodとiPhoneのチップをつくる可能性もあると伝えてます。
創業者のDan Dobberpuhl氏(元Alpha chipsリード・デザイナー)が昨年発表した64-ビットのデュアルコア・プロセッサは、ライバルの類似品より300%も電力効率が高いと言われ、2GHzで消費電力はわずか5~13ワットという優れもの。
買収の話し合いが合意に達したのは最近です。場所はジョブズ邸。
このチップを使った製品が出るのはまだ早くて1年先ですけど、アップルだってすぐ使う予定もないのに2億7800万ドルなんて大金出しませんよね? ちょっと自社独自のチップデザインを抱えるなんて面白い動きですよね。
ハードウェアも自製した方がベターな端末が作れるということでしょうかね? そうじゃないと、上に紹介したプロセッサはたぶんPowerPCのアーキテクト上に構築されてると僕は思うので、リピートになってしまいますし。
このチップ実現の秘密は? Ars Technicaはこう分析してます。
「このチップは例えば2万5000クロックゲートで、プロセッサの異なる領域複数にあるクロックパルスは省電力のためダイナミックに遮断される。…PA6Tの主要なオン・ダイ・コンポーネントは各別々のクロック電圧ドメインを持っているのでL1、L2、DRAMコントローラ、I/Oサブシステム、2つの各コアがすべて別々の低電力なステータスに互いに依存し合わないまま置くことが出来る」
もちろん、iPhoneやiPodのようなポータブル端末に入るチップとなれば、上記チップほど動作が高速ではないでしょう。マックもインテルに最近乗り換えたばかりだし、このデュアルコアの64チップがマックに搭載されるとは思えません。となれば…ここから先は僕個人の予想ですけど、P.A. Semi にはジョブズが喉から手が出るほど欲しい未発表のモバイル対応チップがあるんではないでしょうか? そしてこの名無しのチップはきっと他製品にも対抗できるぐらい高い電力効率性を備えたものなのでは?
インテルのモバイル用プラットフォーム「Atom」は800MHzで0.8ワット。VIAには500MHzで動作する0.1ワットのソリューションもあります。今のiPhone搭載チップのデザインを手掛けるARMはARMで0.25ワットのマルチコアのA9チップで1GHz実現すると豪語してます。
P.A. Semiは元々アップルがインテル選んだ時にもMac向けにチップを提供したがってた会社。「P.A. SemiはAMDやインテルみたいなブランドネームになるチャンスを逃した」と言う人もいますけど、アップルブランドなら悪くない話ですよね。
Brian Lam(原文/訳:satomi)
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