義足の走者オスカー・ピストリウスの五輪出場にGOサイン

    義足の走者オスカー・ピストリウスの五輪出場にGOサイン

    オスカー・ピストリウス:「使用する選手に、使用しない選手に対する優位性をもたらす、バネや車輪などの要素を組み込んだあらゆる技術的装置」を禁じる規定に違反するとして国際陸上競技連盟(IAAF)から五輪に参加する障害を持つ初めての競技者として出場することを拒否された南アフリカの両足義足の短距離ランナー。(関心空間より)

    ↑ この2月の記述にも書き換えの時がきました!

    カーボンファイバー義足を持ち、五輪出場が狙えるほど俊足なオスカー・ピストリウス(Oscar Pistorius)選手=写真=。スポーツ仲裁裁判所(CAS:Court of Arbitration for Sport)は彼の五輪出場を禁じた国際陸上競技連盟(IAAF)の決定を覆し、挑戦していいよ、という司法判断を下したそうです。

    IAAFが健常者と競争を禁じた根拠はただひとつ、同選手が装着しているカーボンファイバーの義足「チーター・フレックスフット(Cheetah Flex-Foot)」にあります。

    そのメカニカルな要素が選手のスピードに有利に働くというのがIAAFの主張だったので、このチーターの後肢の形状を模した義足を早速研究所で実験してもらった結果…

    マサチューセッツ工科大学(MIT)のHugh M. Herr教授が率いる新たな研究で、このハイテクな義足はオスカー選手に何ら健常なランナー以上のアドバンテージは与えてないことが判明したのです!

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    これは去る1月に行われたドイツ体育大学の調査とは対立する結論です。ドイツの結論は「人間の足首より30%効率が高く、バネのような弾力性のある足を使うことによって健常者より20%少ないエネルギーで同じ短距離走スピードが達成できる」というもの。IAAFの出場禁止決定は、この研究結果が土台になってます。

    スポーツ仲裁裁判所の陪審団は両研究結果をつき合わせた結果、IAAFの禁止決定を覆してオスカー選手を支持。晴れて選手も念願の400m走出場資格審査チャレンジに道が開いたというわけです!

    オスカー選手は生まれつき腓骨がありません。両足の下半分を生後11カ月で切断しました。今はJ型のチーター・フィートで走っており、記録がすごいんです。:個人ベスト46.56秒。北京五輪出場資格獲得には45.55秒必要です。あとちょっと…!

    今後はトレーニングをハードにして挑む予定とか。でも仮に個人出場のタイムが突破できなくても、南アフリカのリレーチームが出場に招待するという話もあるそうです(出場禁止処分より、ずっとその方がスポーツマン精神に則る話だと思うなあ…)。

    もしかして今年の夏は五輪のフィールドを駆けるオスカー選手の姿に出会えるかもしれませんね。

    [Flexfoot and Yahoo via Popsci] 関連エントリ

    (写真ソース:www.ossur.com)

    Kit Eaton(原文/訳:satomi)

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