われらがゲスト編集長も「これは来る!」と大注目中です。
機動戦士ガンダム00にも登場する「宇宙エレベーター(軌道エレベーター)」。日本でもその研究開発は進められていまして、その中心となっているのが「日本宇宙エレベーター協会(JSEA)」。11月に日本初の宇宙エレベーター会議を行う、というニュースでご存知の方も多いかと思います。
さて、こちらの記事の概念図を見れば、宇宙への道のりは一目瞭然なのですが、実際の機械はというとこんな感じ。中央に見える2つの白いローラーに宇宙から垂れ下がったケーブルを挟み、ローラーを回転させることで上へ上へと登っていく、という仕組み。こちらの宇宙エレベーターは、JSEAが制作したもので、2007年に開催された「第3回 宇宙エレベーター・コンテスト」に実際に参加したマシン。
メカメカしいフォルムがたまらなくお好きな方には、以下のギャラリーをどうぞ。「これがどう登っていくの?」と思った方には、このマシンではありませんが、コンテストの動画がありますので、以下にてご覧あれ。エレベーターに装着された太陽電池に、投光機で地上から光を当てて、その光で発電された電力を使ってローラーが回転する、という仕組みになっています。2007年のコンテストでは、光を使ったもの以外に、マイクロウェーブを使ったもの、レーザー光線を使ったものが参加していたそうです。ちなみにJSEAのエレベーターは投光機の光を使ったものでした。
「宇宙エレベーター・コンテスト(Power Beaming (Climber) Competition)」はSPACEWARD FOUNDATIONが主催している競技会で、あらかじめ設定された目標(上昇する距離と、スピード)をクリアしたチームには、研究費用として賞金が贈られます。今までの目標値は…
2005年:50mの高さを、毎秒1mのスピードで上昇
→クリアチームに5万ドル(該当チームなし)
2006年:
50mの高さを、毎秒1mのスピードで上昇
→クリアチームに20万ドル(1チームがクリア)
2007年:
100mの高さを、毎秒2mのスピードで上昇
→クリアチームに50万ドル(1チームがクリア)
そして2008年の目標値は、「1kmの高さを、毎秒5mのスピードで上昇!」これをクリアしたチームには、最高で110万ドル(約1億1千万円!)が贈られるとか。
ちなみに、1kmのロープ(ベルト?)は、クレーターの上にヘリコプターを飛ばして、そこから垂らすという方法で行われるそうです。こんな感じに。

今年の大会は、現地時間の11/7に開催されます。この1kmを登りきるチームは現れるのでしょうか? 気になりますねー。
[日本宇宙エレベーター協会 via asahi.com]
(常山剛)
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