価格 : 350ドル判定 : コンセプトは最高。ちっちゃなLCOS(反射型液晶表示パネル)ベースで解像度640x480。このサイズ・解像度とは思えないことがいろいろできます。ただ、「最高」と呼ぶにはビルドクオリティにやや問題も。このサイズじゃ仕方ないのは分かるんですけどね。
起動は簡単です。コンポジットとVGAのビデオ端子に繋げるので、動画出力端子のあるラップトップ・携帯端末の両方に繋いで使えます。マニュアルフォーカスつき。スピーカーは無し。さわれないぐらい熱くなることはありません。
カメラの三脚用みたいな雲台ネジもあるので、好きなポジションに簡単に固定できます。3M社はリチウムイオンバッテリの寿命は公表してませんけど(サイトには「世界最小のプロジェクターのひとつ。省エネタイプのLED技術で最大1万時間の使用が可能」とありますが)、これは壁のプラグに差し込めば済む話なので大きな問題じゃないかも。何度もテストして大事なことに気づいたらアップデートしますね。
MPro110は大会議室ではあまり頼りにならない感じ。というのも約6フィート(1.8m)の距離から照射できるのは40インチのスクリーンが限界なので。それでも細かいところはぼけるんです。なので、文字が読み取れるベストポジションは20インチのスクリーンに4フィート(1.2m)離して置く、という辺りかと。
解像度はインプットが最大1024x768ですが、出力は最大640x480まで。ピンボケは、皮肉なことに、本製品のターゲット顧客であるビジネスマンほど気にするんですよね。僕は40インチのフルスクリーンで、リップしたDVDやケーブルボックスのTV観ましたけど、多少ブラーでも気にならなかったですね。やっぱりプロジェクターなので、ある程度暗くないとダメなのはMPro110も同じです。写真をご覧になると、一部歪んでるのが分かると思います。大型プロジェクターみたいにオプティカルとかデジタルで補正できないので、これは打つ手なしですね。それどころか、オン/オフ以外の制御はフォーカスだけなんですよ。明るさは及第点。でもあんま下げるとダメですね。カラーはキレイです。特に以下のスライドなんて黄色い壁に照射したものなんですよ。その割には良いと思います。
サイズと機能をベースに考えると制限はあって当然ですよね。僕が1番問題に感じたのは、造りです。フォーカスのつまみも脆い感じがして、乱暴に扱うと固定した場所からずれちゃうような…。もっとひどいのはプロジェクターのVGA専用ケーブルがプロジェクターのジャック内にじっとしてないので、コンピュータと繋いだ状態に保つのが大変なところでしょうか。
遊び用で350ドルは高い買い物です。でも、おすすめできないのはそれが理由じゃなくて、品質管理もうひとがんばりしてくれたら、もっと僕らみたいな人が大勢持ち歩くアイテムになれのになー、と。ホテルの部屋で好きな映画観れるし。明るさの技術、投影距離、解像度を改善していけば、すごいホットセラー(売れ筋)になると思いますね。
Wilson Rothman(原文1、原文2/訳:satomi)
3M マイクロ プロフェッショナル プロジェクター MPro110【関連記事】