ギズ読者の皆さまは、もうiPhone 3GSをゲットしちゃいましたか? う~ん、欲しいのはヤマヤマなんだけど、やっぱりお財布のことを考えるとねぇ。そうつぶやきながら、自分のケースだと、一体いくら支払ったら、お得にiPhone 3GSが手に入るのかを日夜思案中のあなた、もしかすると待っといたほうがいいかもしれませんよ。
だって、コンパスセンサーや高速化されたプロセッサなど、明らかにハードウェア面でパワーアップした点ならいざ知らず、その他のiPhone 3GSの目玉機能ともされている、ビデオ撮影&編集だとか、音声コントロールなどなどは、本当のところは、これまでの「iPhone 3G」のままであっても、十分に実装可能であると、当のアップルも認めちゃってるそうなんですから。
えぇ、マジ~? だったら、とっととiPhone 3Gでも、魅惑の新機能を使えるようにしてくれよ! そんな怒りの声が聞こえてきそうですが、ここになんともアップルらしい深謀遠慮が見え隠れしてるんですよね...
ではでは、本当にiPhone 3Gでも実装できちゃうっていう証拠動画まで挙げながら、続きにてレポートしちゃいますので、どうぞご覧くださいませ。
例えば、わざわざiPhone 3GSに買い替えたりしなくっても、ビデオ撮影&編集なんて、iPhone 3Gのままで十分にオッケーだったりするんですよね。上の動画は、Jailbreakで脱獄済みのiPhoneでしか利用できないアプリなんですが、iPhone 3Gでも、これくらいの動画だったら、余裕で撮影できちゃうってことを証明しちゃってる、「Cycorder」という動画撮影アプリでございます。さすがにフレームレートは7~15fpsと、決して高くはないんですが、でも、こんなムービーが撮れる機能を、サクッと「iPhone OS 3.1」なんかで追加しちゃってくれたら、大歓迎な人も多いんじゃないでしょうか?
「確かにiPhone 3GSのみで追加された一部の機能は、iPhone 3G向けにでも提供可能であるものの、その機能を最大限に活用するためには、やはりiPhone 3GSで初めて実装されたプロセッサパワーが必要であるとの判断に至っており、それゆえに、敢えてiPhone 3G向けには、新機能の追加を見送る方針を固めた」
実はアップルの関係者からも、こんなコメントが返ってきちゃってるそうなんですけど、まだなんとなくこの回答には、大きなクエスチョンマークがついちゃいますよね。だって、ケータイをボイスコントロール対応にするなんて、もういろんなメーカーが、数年前のハードウェア環境で、軽々とやってのけちゃってるわけですし、少なくともWindows Mobile搭載のスマートフォンでは、5年以上前に、こういう音声コントロール機能なるものが実装されてましたよ。
おまけに、Cycorderは、正規のiPhone 3Gの詳細なるハードウェア仕様にアクセスできないまま開発された、脱獄アプリでしかないのに、ここまでの完成度で、ムービー対応に成功しちゃってるわけですから、アップルさえ本気になれば、十分にiPhone 3Gでも、それほどiPhone 3GSのレベルに劣らないビデオ撮影&編集を実装できちゃうでしょうね。
iPhone 3Gのままでも、ムービー撮影とボイスコントロールOKという運びになれば、な~んだ、わざわざiPhone 3GSに買い替えたりしなくってもいいんじゃないの...という判断を下す人が、続々登場してきちゃうんじゃないでしょうか? もしかして、ただそうなったら困るというだけの理由で、アップルが、無理にiPhone 3GとiPhone 3GSの間に、ソフトウェアレベルでも違いを出そうとしたという、ちょっぴりセコい戦略を取ってるんじゃないかなって、疑りたくなってきちゃいましたよ。アップルさん、もう脱獄アプリの有用性まで認めちゃってることなんですし、ここはこれまで早くからiPhoneを使い続けてるユーザーのためにも、ドドンと太っ腹なソフトウェアアップデートの提供に踏み切ってくださいよぉ...
[Gizmodo's WWDC Coverage and Roundup]
Jason Chen(原文/湯木進悟)
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