昔アラブのえらいお坊さんが恋を忘れた哀れな男に教えたという、あのしびれるような香りいっぱいの琥珀色した飲み物のお話です。
コーヒー。みなさんの生活に欠かすことができないものじゃないでしょうか。普段コーヒーはどうやっていれてますか? あたしはほぼ、購入してます。くすん。
コーヒーをいれるベストな方法は限りなくシンプルにいれるか、技術を駆使してギークにいれるか、このどちらかです。
ちょうど中間の(そしてたぶん1番みんな家でやっている)コーヒーメーカーじゃまだまだ本当においしいコーヒーはつくれないのです。おいしいコーヒーは、「豆、煎る、挽く、分量、水、温度、時間」これらの項目において一定したコントロールが必要です。
ほんとにおいしいコーヒーが飲みたい。ほんとにおいしいコーヒーをいれたい。そんなあなたに続きをどうぞ。
【豆】豆。お豆さん。コーヒーの始まり。さて、ここでいきなり道が分かれます。ダークロースとが好きな方は少々タイプが違うそうです。どういうことでしょう。
ニューヨークのコーヒー界をリードするNinth St. EspressoのオーナーKen Nyeさんはこう言っています。
お肉で考えてみましょう。ここに上質のプライムリブがあったとします。
あなたなら焼き加減はどうしますか? やはりミディアム、ミディアムレアくらいではないでしょうか。もちろん、ウェルダンが悪いと言っているのではありません。ただウェルダンが好きな人はお肉そのものの味よりも、炭のフレーバーが好きなんでしょうね。
コーヒー豆もそれと一緒です。多くの上質なコーヒー豆焙煎のお店(Intelligentsia、Stumptown、Counter Culture等)は豆をミディアム、もしくはそれより軽めに焙煎しています。そうすると実際のコーヒー豆自体のフレーバーがでてくるんですね。ダークローストは良くも悪くも豆自体のフレーバーは失われてしまうのです。
なるほど。わかりやすい説明ですね。
コーヒー自体のフレーバーにこだわるツウなら、ダークローストじゃないほうが楽しめるのです。
【挽く】おいしいコーヒーをいれるなら譲れないことが1つ。それは豆はコーヒーをいれる直前に挽くこと。
豆を挽いたらすぐそのそばから、豆に含まれる油分が酸化し、何千というコーヒーのフレーバー達がどんどん失われていきます。そのくらい、コーヒーって繊細なんです。そもそも「豆を挽く」というのはこの後の全てのプロセスの大元部分ですしね。
Intelligentsiaのオーナー(元Coffee Equipment Company (of Clover fame)のオーナー)David Latourellさんは「もしコーヒーをおいしくしたいのなら、まず最初にやるべきことは挽き方を変えること。世界が変わるよ。」と言っています。「均一に挽くこと」それが鍵なんだそうです。
均一に挽くには、やはりいいコーヒーグラインダーが必要になります。グラインダーは大きく分けて2種類。ブレードとバー。
ブレードグラインダーは、その刃で豆を細かくカットしていきます。しかしその時の摩擦によって起こる熱でフレーバーは失われます。それに比べて、バーグラインダーはゆっくり豆を粉砕していきます。なので、オススメなのはバーグラインダーです。(バーグラインダーには2種類、コニカルタイプとフラットタイプとあるそうです)
もちろんバータイプならなんでもいいのではなく、その中でもいいものを選びましょう。
いいものとは? バーグラインダーは安い物で$50(約5千円)くらいからありますが、前出のKenさんとDavidさん曰く、安くても$150から200(約1万5千円から2万円)くらいのものを目安に購入しましょうとのこと。Davidさんのオススメはこちら、the Baratza Virtuoso。コニカルタイプのもので約$200(約2万円)。(Kenさんのオススメは$3000(約30万円)くらいでした。ちょっと今は置いておきましょうね。)
ふむむ。高いなぁ。お店で豆を挽いてもらって、走って家に帰るじゃダメかなぁ。今回1番の出費はこれです。でも、どうしてもおいしいコーヒーをいれたいなら必要なものなんですね。
[Coffee Equipment Company, Intelligentsia]
さて、次回はとうとうコーヒーを抽出していれていきますよ!
matt buchanan(原文/そうこ)