このままでは間違いなく消え去ってしまうでしょうね...
Intel Core i7プロセッサの2.8GHzを搭載する最上位機種の「iMac」は、ウルトラ高速でベストチョイスだって評価なども飛び込んでくる中、このところアップル製品ラインナップでメッキリと影が薄くなってしまったのは、8コアパフォーマンスで史上最速のMacとして王座に君臨してきたはずの「Mac Pro」の存在感ではないでしょうか。なんといってもドドンと図体がデッカイけど、その高性能コンピューティング環境ゆえに王者たる風格を漂わせるデザインとしても幅を利かせてきたはずなんですが、ありゃりゃ、なんのこっちゃないですよね。iMacとのベンチマークテスト対決で惨敗を喫しているではありませんか! おまけに相変わらずMac Proはベラボウに高いような気がしますし、こりゃ、このままではまずいんじゃないでしょうかね。
それでは、あわやMac Proは引退決定かという、衝撃の最新ガチンコ対決結果の模様を、どうぞ続きからシカとご覧くださいませ。
いやいや、こうして棒グラフ化されちゃうと、一目瞭然でMac Proの立場なんてあったもんじゃありませんよね。
あくまでも「Speedmark 6」というベンチマークテストでの結果しかないんですけど、クアッドコアでCore i7&Core i5を搭載する最新27インチモデルのiMacが、あろうことか、歴代王者の座にあった8コアモデルのMac Proさえ、実に鮮やかに破り去っちゃってますよね。もちろん、いくつかMac ProのほうがiMacよりもハイスコアを記録した分野が残ってはいるそうなんですけど、一般的なユーザーが日々使い倒すタスクの大半で、iMacのパフォーマンスがMac Proを圧倒する衝撃の事実が次々と明らかになっちゃったそうですよ。何が最大の衝撃かって、どう考えてもiMacのお買い得感が、Mac Proに退場を迫りかねない優れ物ぶりを発揮してることにありますね。例えば、クアッドコアでCore i7を搭載し、4GBのメモリと1TBのHDDを装備したBTOモデルの上位機種のiMacをアップルストアでオーダーしたとしても、21万8960円という価格で買えちゃいます。一方、なんとか初期費用を抑えるべく、クアッドコアのMac Proを最小構成価格で買おうとしても、やっぱり27万8800円はかかるんですよね。そのうえ、このモデルだと、メモリは3GBしかありませんし、HDDの容量なんて640GBしかないんですよ。
当然ながら、Mac Proだったら、各種パーツなんかを増設しちゃって、格段にiMacよりも拡張性が高く、自由なカスタマイズが可能だってメリットがあるのは分かります。でもね、最大のメリットとして、iMacには27インチの液晶モニタが標準セットで付いてくるのに、Mac Proは、ディスプレイは別売りだわ、スペックは高くしようとするとトンでもなく購入価格がアップしちゃうわ、おまけにパフォーマンスでは安いiMacを下回っちゃうわ...という、もう散々な結果に終わってしまっていることが判明しちゃいましたよ。
アップルさん、そろそろMac Proを大刷新すべき時が来てるんじゃないでしょうか? あるいは、このままの状態なんだったら、大幅値下げかディスプレイを無料セットとかする以外はないでしょうね。さもなければ、もはやレゴインテリアとして化石のように生きていくしかないのかも...
[Macworld]
Mark Wilson(原文/湯木進悟)