『ハート・ロッカー』観た後だとウッときますね...。
英情報局保安部MI5が掴んだ情報によると、アルカイダでは自爆テロリストの女性の胸にシリコンならぬ爆薬を注入する新戦術が使われてるそうです。「空港の普通のスキャナーではほぼ探知不能」と言うんですけど、本当の話ですかね?
英紙のThe MailとThe Sun、米国のFox、CNNニュースなどが伝えたもの。
使う爆薬は四硝酸ペンタエリスリトール(別名PETN)で、現存する爆発性物質で最大級の起爆力を誇るものです。その爆発エネルギーは1グラム当たり5.810キロジュール。つまりCカップとかDカップとかにPETNをほんの5グラム程度詰めただけで、飛行機の胴体に「かなり大きな穴」(The Sun)を開け、墜落を引き起こすことができる計算らしいですよ?
手術は英国屈指の病院で研修を受けて帰国した医師が執り行い、豊胸手術で使うシリコンジェルの詰め物みたいなプラスティック製バッグにPETN爆弾を詰めて入れ、縫合するんだそうな。
PETNはTNTよりは衝撃や摩擦に敏感に反応しますけど、それでも爆発はしにくいものです。去年のクリスマスに米デトロイト空港でナイジェリア人青年が起こした飛行機テロ未遂、覚えてます? あの時は青年の股間...というか下着のパンツにPETNが80グラム以上も縫いつけられていたんですが、起爆装置との接触が悪いか何かで爆発に失敗したんでしたよね。
気になるのはMI5の情報入手ルートですが、ちょうどあのテロ未遂事件の数時間後にイエメンとパキスタンから流れてきた「傍受通信」で仕入れた情報なのだとか。女性が胸爆弾なら、男性は尻(臀部)に外科手術でPETN爆弾埋め込んでるらしいですよ。
どう爆発させるのか? というと、PETNは「皮膚の上からトリアセトン・トリパーオキサイドを注射すると爆発する」そうです。
恐ろしい話です、いや、本当。服やバッグの中のPETNはスキャナーとか綿棒の化学反応で検出できるはずなんですけど、記事ではこういった爆弾は少量プラスチックバッグに密閉して体内に入れるとほとんど検出不能と書いてますからね...特別なスキャナー設置した空港以外は。
最新鋭の全裸スキャナーも肝心の爆弾は見つからなくて効果はイマイチだし、同僚のフルヌードを撮る職員が出たりして、人権・プライバシー保護団体からは非難轟々ですよね。そんな最中に「特別な人体スキャナーを導入する以外にこういった危険人物を食い止める手段はない」という記事...これは製造元は万々歳じゃないですかね。穿った見方?
MI5も善意で流した情報だろうし(イラク侵攻前に流した情報は善意とは掛け離れたものだったけど)、米Gizmodo読者さんからの情報によると既にアメリカの税関国境警備局にも通達が回ってるようですけど。
...でも、なーにかが臭うんですよね...無性に...。「テロリストの専門家」としてニュースに出てくるのが、World Net Daily発行人で超保守系ラジオ司会者ラッシュ・リンバウフの仲間でオバマ大統領に出自を問い質すんで有名なジョゼフ・ファラー(Joseph Farah)だから引いてしまうのかも。
[The Sun via Fox News and Wikipedia]
Jesus Diaz(原文/satomi)