一級のPR戦は振付けの妙を競うダンスにも似て、
スリリングなもの。
それにしても今朝はビックリこきましたねー。アドビが全米主要紙に「WE LOVE APPLE」の全面広告。訳者もコーヒー吹きそうになりましたよ...はい。
アドビとFlashをボロクソに叩くAppleスティーブ・ジョブズCEOが阿修羅なら、Adobe共同創業者のふたりは愛のハグで絞め殺しの帝釈天。どっちもただならぬ妖気、霊気が漂ってますね。本社はお互い15kmしか離れてないのに!
LAタイムズの全面広告(全体図はSJマーキュリーで)
(訳)
アップルが好き
クリエイティビティが好き
アプリが好き
ウェブが好き
Flashが好き
開発者が好き
健全な競争が好き
タッチが好き
オープンスクリーンプロジェクトの仲間が好き
HMTL5が好き
コードは1回書くだけが好き
全デバイスが好き
全プラットフォームが好き
好きになれないのは奪う人
何をどう作るか選ぶ自由をあなたから奪い
Web体験を奪う人
ジョブズがFlashのダメダメな理由を6か条にまとめれば、アドビ共同創業者のチャールズ・ゲシキ(Chuck Geschke)氏とジョン・ワーノック(John Warnock)氏はセピアな笑顔の写真を載っけた公開書簡で応戦です。
えびす顔とハグの奇襲で相手に心臓まひを起こした上で、「信じる」、「自由」を連呼しながら大統領選演説のごとく理想を熱く説き、アップルを、アドビだけでなく「ワールド」ワイドウェブ全体の理想に抗うものとして描いていますよ。
全文読む時間のない方は、双方の原稿の頻出ワードが一望できるWordleのクラウドで見る方が早いかも。
まずはこちら、ジョブズCEOのFlashプラットフォーム攻撃の図。

そしてこちらが、アドビの反論「Believe In Innovation」の図。

あ~、ヒッピーだった自由人のスティーブはいずこ。
昔はあんなにお互いを認め合い、高め合える仲だったのに。
UPDATE: 「選択の自由」キャンペーン日本語版ページ
Mark Wilson(原文/satomi)