感動的なスポーツの1場面は多くの人から発せられる熱を巻き込んでつくりあげられているんだぜ!
多くの人の心をとらえる魅力的なプレイヤー。だがプレイヤーだけでなくそのプレイヤーを導く指導者、応援するファン、そしてプレイヤーが身につけるアイテムをつくる職人。多くの人たちが真剣に熱を込めることでスポーツのなんとも言えない熱気は生まれるのである。きっとそうだと思います!
南アフリカで開催される第19回FIFAワールドカップはもう開幕目前!
となるとサッカーシューズ世界大会も熱く盛り上がっているわけです。誰の靴がより最新か。どこがより性能のいい靴をだすのか。
Adidasが世界史上最軽量のサッカーシューズAdizeroを開発しました。
通常のサッカーシューズが約10オンス(約283g)なのに対し、AdidasのF50 Adizeroはわずか5.8オンス!(約164g)半分とまではいきませんがかなりの軽さです。実際に触ってみると、とても靴とは思えない軽さ、まるでちょっとしたお手紙をひょいっと持ち上げたような感じだそうです。
軽さの秘密は続きでどうぞ!
AdidasのシニアプロダクトマーネージャーAubrey Dolan氏によりますと、この靴にはたくさんの最新技術のひらめきが山盛りに盛り込まれているそうです。「使う素材を1つ減らすことでその分ちょっと軽いサンプル、というのはいつだって作ることができます。ただ大きな市場にだす大量生産の製品で機能できるものとなると、全く違った方向からチャレンジしていかなくてはいけないのです。」
ほとんどのサッカーシューズには安定性を持たせるために固い中底が入っています。しかし、Adizeroにはそれがありません。そのかわりに「Sprint Frame」と呼ばれるポリアミドを型取りして作った特性靴底がついています。
靴の裏のちょうど真ん中、ヒレのようなもの、これで安定性を追求します。
この靴底の型は精密に測定されたオーガニックな形。ハイテク大集合なプラスティックのヒレ。厚さの違いやカーブの位置によってつま先の柔軟性やかかとの剛性等、場所によって必要な強弱をだしているわけです。
Dolan氏曰く、最近の自転車業界からヒントを得ているそうです。「自転車レースツール・ド・フランスで昨今見られる自転車のフレーム、その強さは実に幾何学的なところからきているものです。」
そしてこのハイテク大集合のマテリアルエンジニアリングの過程を隠すかのように全体を覆うプラスティック。ただの布ではないのですよ。これはマイクロファイバーでできてます。この合成ファイバーを使うことによってこの素材1つで剛性と柔軟性の両方にアプローチすることができるわけです。故に、靴の中のサポート用に別素材を追加する必要がなくなります。必要であればさらに直接靴自体に機能を組み込むこともできるわけです。従来の皮を使うやり方ではこれは不可能でした。
エンジニアによって細かく細かく計算された靴。でも実際使ってみるまではわかりませんよね。Dolan氏はAidzeroは今までで1番厳格にテストされた靴だと言っても過言ではない、と自信満々! アマチュアからプロまで多様なプレイヤー、寒い部屋熱い部屋で使用テスト済みだそうです。
さて、世界最軽量のAdizeroはワールドカップでどんな活躍をみせるのでしょうか?
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Fast Company(原文/そうこ)