これは「Pionen White Mountains」。
米国政府・軍部最高機密をリークする告発サイト「Wikileaks」がサーバの一部を移転予定の核シェルターです。
前にもご紹介した通り、冷戦当時、スウェーデンの首都ストックホルム中心部の岩丘に地下約30mまで掘り下げて建造しました。1943年建造当初はただの爆撃避難用シェルターだったんですが、スウェーデンの人たちが1970年代これをフル装備の核シェルターに改造。核戦争の有事にはスウェーデン政府の緊急対策本部をここに設置し、国民防衛の拠点として使うことになっていました。
冷戦が終わって御用済みになった現在、この30mの岩、厚さ50cmの鉄扉が護っているのは、スウェーデンのインターネットホスティング会社Bahnhof社のコロケーションです。
ここを買い取った際、同社は岩を爆破して用地拡張を図り、新用地にドイツの退役潜水艦から取り出したガスオイル発電機を入れました。お陰で今では外が停電になっても、代替の発電装置が発動し、ノンストップでサーバを稼働できるんですね、ははは。
まあ、ご覧くださいよ、バットマンの基地のインテリアデザイナー雇ったとしか思えない、この内装...。
Wikileaks(ウィキリークス)は内部密通者から入手した最高機密情報をサイトにどんどこ公開し続けているサイト。春先に創設者ジュリアン・アサンジが国防総省に国際指名手配されて危なかったんですが、こないだもアフガニスタン戦争関連の軍内部文書10万件をリークしたばかり。アサンジもレイプで訴えられたりして危ないんですが、なんとか健在のご様子...。
そんなお尋ね者ではありますが、Bahnhof社もWikileaksのことは大歓迎みたいですよ。同社の超セキュアなシェルターなら、米政府からの有形無形の政治的圧力・暴力からも守ってあげられるんじゃないでしょうか。
というわけでグッドラック、ペンタゴン。こんな遠く(深く)ちゃ手も足も出ないだろうけどね。スウェーデンに攻め入るか、リスベット・サランデルでも雇わない限り...。
Jesus Diaz(原文/satomi)