もしや美しい木々たちは泣いているのかもしれない!
オランダのワーゲニンゲン大学の研究者らが発表した、ワイヤレスLANのWi-Fiシグナルが植物に与える影響に関する調査結果が大きな波紋を呼んでいますよ。なんでもセイヨウトネリコの樹木などを対象に5年間の継続調査を実施したところ、Wi-Fiシグナルの強いエリアに植えられていた樹木ほど、葉が枯れたり、ウイルスやバクテリアによる影響は認められないのに原因不明の病気の症状を呈したりする傾向が強く、逆にWi-Fiシグナルの全く届かないエリアでは、ほとんど同症状は認められなかったとの報告が出てきているんですよね。
他の植物でも似たような傾向が観察され、強度のWi-Fiシグナルにさらされ続けたトウモロコシの成長速度が低下するなんて心配な結果まで発表されていますよ。これまでの調査では一様に、Wi-Fiの信号電波が動植物に何らかの悪影響を与えることなどないとされてきただけに、ちょっと気になる調査報告ですね~
とはいえ、オランダの政府当局は、今回発表されたデータは一調査結果に過ぎず、最終的な結論を出すまでには今後もさらなる研究を要するため、早まってWi-Fiシグナルが人体にも重大な影響を及ぼすなどと考えるべきではないとの公式声明を出しています。確かに実験対象エリアでは他の携帯電話の電波との関連性や、自動車の排気ガスなどによる発症の可能性も十分に指摘されていますからね。そうは言っても、かなり身近になってきたWi-Fiのシグナルの話だけに、本当のところはどうなのかも懸念されますね...
[PC World]
Adrian Chen(米版/湯木進悟)