気持ちはわからないでもない...ですが。
普通、見知らぬ人を70倍の望遠レンズで追いかけるなんて、「キモい」って言われますよね。さらにその人をディスプレイ上でなでなでしていたら...? この「Display of Affection(愛情表現、または愛のディスプレイ)」と称するコンセプトデバイスでは、そんなことが可能なんです。
Display of Affection from Helge Fischer on Vimeo.
これをデザインしたヘルジ・フィッシャーさんいわく、このデバイスの目的は「愛する人を追いかけ、触りたいという欲望を満たしつつ、拒否されたりがっかりしたり、傷ついたりするリスクを回避すること」だそうです。
デバイスそのものは、望遠カメラとタッチスクリーンをくっつけたもので、特に目新しいものではありません。でも、デモビデオを見ると「誰かをなでなでする」ということにすごくこだわっているのがわかります。
たしかに、名前も知らない誰かのことを、頑張っているから応援したいとか、または単にかわいい・かっこいいとかの動機で、なでなでしてあげたくなることもあるかもしれません。もしくはFacebookなどで、友達の知り合いのページをうっかり熟読してしまったりするのも、他人への関心による行為という意味では共通しているのかもしれません。ただこの作品では、そうした気持ちの表現を、ディスプレイ上だからバーチャル、だけどフィジカルにやってしまってるところが、微妙な一線を越えてきている感じです。
Sam Biddle(原文/miho)