先日、スーパー・シェルパと呼ばれるアパ・シェルパさんがエベレストに21回目の登頂を果たし、エベレスト登頂回数の世界記録を更新しました。
アパ・シェルパさんは今アメリカのユタ州に住んでいて、ここ数年間Eco Everest Expeditionというチームで登山をしています。同チームはエベレストをきれいにしようと、「leave no trace」(山に自分たちの痕跡を残さない)というモラルを実践しています。彼らは過去3年間で12トンのゴミと4人の遺体をエベレストから運び出しています。
そんなEco Everest Expeditionチームは、どんなものを荷物に入れているんでしょうか? 以下、スーパー・シェルパ御用達のエコフレンドリーなアウトドア・ガジェットのいくつかをご紹介します。
・ソーラー調理器ソーラー調理器は、反射する金属を衛星アンテナみたいな形にして、太陽光を集約することで調理面を高温にするという仕組みです。これでコーヒー用のお湯を沸かしたり、簡単な料理ができたりします。太陽光を使うので、太陽が出ている日中に調理をする必要があります。価格は25ドル~300ドル(約2000~2万4500円)とピンキリですが、自作してみるという手もあります。
・ソーラーLEDライトコールマンのプロパン・ランタンに明るさを求める時代は終わりました。こちらは、ソーラー充電できるLEDライトです。クラシックなランタン型、ポケットに入る懐中電灯型、野球キャップのブリム内蔵型とさまざまな形態があります。価格は比較的安価で、たいてい50ドル(約4100円)もしません。
・紫外線水浄化ペンこのペンは、紫外線を使って水中の有害なバクテリアやウイルス、原虫などを除去してくれるものです。ポピュラーなのはSteriPENというブランドで、これは500ccの水なら1分以下で浄化してくれます。使い方はボトルに水を入れて、このペンを挿し込み、しばし待つだけです。
・ポータブルトイレ「Clean Mountain Can」山に「痕跡を残さない」ということは、ゴミはもちろんのこと、「便」も山に放置せず持ち帰るということです。エベレストじゃ、そこらへんに穴掘ってというわけにもいかないでしょうしね...。そんなわけでこのClean Mountain Canはポリエチレン製のポータブルトイレで、この上に座って用を足せて、便を10~14回分ためられます。下山したらちゃんと洗って再利用できます。69ドル(約5600円)です。
・使い捨てトイレ「Restop」極限の環境に置かれながらもどうしてもオシッコに行きたいとき、使い捨てトイレがリュックに入っていれば救われます。Restopは使い捨てトイレのポピュラーなブランドで、吸収材や消臭剤、酵素が含まれており、20オンス(約570cc)の尿をあっと言う間に処理してしまいます。男性でも女性でも使用可能で(ここではデモはお見せできませんが)、逆戻りを防ぐ弁も付いています。1パック約2~3ドル(約160~240円)です。
[Apa Sherpa and Asian Trekking]
Kelly Hodgkins(原文/miho)