新リチウムイオン電池は10倍長持ちで10倍早くチャージが可能! 3年後をお楽しみにね!

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    新リチウムイオン電池は10倍長持ちで10倍早くチャージが可能! 3年後をお楽しみにね!

    3! 年! 後! だとさ...。待てないよー。

    ガジェットの最大の弱点、それはバッテリー。バッテリーがなくなってしまえばただ重いだけ、それがガジェット。電源のあるところを探してさまよう、充電中だからこの場を離れられない。バッテリーはガジェットの命であるともに最大の難点でもあるのです。より小さくより長持ちしてより早くチャージできる、それがバッテリーについてまわる永遠の使命。

    その宿命に燃える米国イリノイ州にあるノースウェスタン大学の研究チームが、新リチウムイオン電池は10倍長持ちし10倍早くチャージできるようになるだろうと発表しました。

    電池の中で何が起きているかというと、リチウムイオンが陽極と陰極の間を移動しており、その移動のさいに電解質を通ります。イオンが電解質から陽極まで移動するスピードが、どれだけ早く充電完了できるかに関わってきます。イオンは薄いグラフェン層の間を通り抜けなければならず、通り抜けるには端から端までを移動しなければなりません。これがやっかいで、イオンの渋滞が起きてしまいます。

    渋滞が起きれば、充電完了にかかる時間も長くなってしまいます。この渋滞を解消するために、開発者は化学的酸化プロセスを用いて、グラフェン層に穴を開けます、するとリチウムイオンは端から端まで移動せずとも抜け道を進むことができるようになります。

    バッテリーの容量を増やすためには、研究チームはフラフェン層の間にシリコンの仕込み層を挟み込みました。通常のバッテリーにはカーボンが使用されており、カーボン原子6つにつきリチウム原子が1つという組み合わせ。しかしシリコン原子ならば1つで4つのリチウム原子を持つことができます。この原理からシリコンサンドイッチでバッテリーの容量を増やすことができます。

    研究チームは陽極の改善に成功、現在は陰極の向上に努めています。チーム曰く、3年程で研究の成果がでて陰極も改善され、新バッテリーが商品化されるのではないかということです。3年かぁ。長い様な短い様な。毎日使うバッテリーだと思うと3年はやっぱり長いです。研究が驚きのスピードで進むことを願うばかりですな。

    [Northwestern University via Engadget]

    そうこ(Andrew Liszewski 米版