日本のみなさま、おはよう。
みなさまが寝てる間に誰でも本・教科書が5分で作れる時代が来てしまいましたよ!
楽曲、電話、タブレットでやったことを教育でもやりたい、という故スティーブ・ジョブズの遺志をくんで、アップルが本日発表した教科書ツール。これで学生の教材へのアクセスも様変わりしそうですね。
学校現場に「リセットが必要」だというのは、Appleおよび現場で働く先生たちが共通して感じていることです。解決することはできないけど、そのお手伝いはできる、とNYCのグッゲンハイム美術館で発表のステージに立ったフィル・シラー(Phil Schiller)は語りました。
今ある本は重くてかさばるし、長持ちしないし、インタラクティブでもない。
そこでアップルが考えたのが、「iBooks 2」です。
主な機能
iBook 2の全機能は教科書に限らず、あらゆる電子書籍で使えます。これは今朝の発表で一番うれしかったポイントかもね。主な機能をおさらい。
インタラクティブなグラフィックス、動画も実装:新しい教科書(iBook 2対応の全電子書籍)では、巷のアプリできることがなんでもできます。文章や写真だけじゃなく、マルチタッチも動画も使えるし、図形やイラストといったオブジェクトもインタラクティブに触っていじれます。サムネイル・ナビ: 本の索引はサムネイル。このビジュアル・インデックス(もくじ)で本の好きなところを開けます。カスタム用語集: これは今のiBookの辞書に似た機能ですね。文中のわからない単語をハイライトすると、各教科書ごとに備わっているカスタム用語集を参照できます。テスト&復習セクション: これも学生が絶対気に入る機能だなあ...教科書の中にテストがあって、すぐ力試しできるんです。このテスト&復習セクションも各書籍内に実装されてまっせ。勉強用カード: 地味な名前ですが、これもなかなかの便利機能。重要なところをハイライトしたり、ノートとると、アプリの方で自動で勉強用カードにしてくれる! iBooks 2アプリ通した全書籍で使えるなら、研究にも役立ちそう。今のiBookもハイライトやノートとりはできるのだけど、いざ復習の時にはいろいろ限界が。 こうしてバーチャルの勉強用カードにまとめておければ大助かりですねー。
アップルのストアには既に無料の書籍が8冊発売になっています。大手出版社から出る教科書は1冊15ドル以下の有料です。
提携先はピアソン(Pearson)、マグロウヒル(McGraw-Hill)、ホートンミフリンハーコート(Houghton Mifflin Harcourt)、DKパブリッシング(ここは児童本4冊からのスタート)、E.O.ウィルソン(ここは「Life on Earth」の最初の方の章を無料で公開し、残りの章は安く売り出す予定)の出版各社。
電子書籍・教科書はどうつくるの?
AppleはさらにMac OS X対応の新アプリ「iBooks Author」をリリースしました。これを使えば大手出版社じゃなくても、誰でも今日出たiBooks 2対応のiBooksがつくれます。
iWorksのチーフRoger Rosner氏が担当しているだけあって、アップルのiWorksアプリに非常に似た動きをします。iWorkで認識できるコンテンツは基本的になんでもオーライで、文章・図形・グラフ・イラスト・動画、果ては基調講演プレゼンテーション全録などなんでもiBooks Authorに流しこんで、アニメーションを交えた電子書籍が作れます。
iBooks AuthorはMS-Wordとも互換。これはOfficeが支配する業界ではマストですね。
デモではものの5分で教科書を1冊作ってました。こりゃ大手出版社のみならず万人に喜ばれるアプリだね...欲しい...。
iBooks Authorアプリは無料。本日よりMac App Storeでダウンロードできます!デジタル大学「iTunes U」
アップルは今日、iPhone、iPod、iPadで大学から上の講義が受けられるアプリ「iTunes U」も出しました。iBooks同様、マホガニー製の本棚に並んでるので、ただの大学用教科書と思いきや、大学のデジタル講義が丸ごと入ったアプリなんです!
今実際に大学で行なっている講義の内容をすべて収録し、そこに味付け(アプリとか)を加味。教授もデジタルストリーミングしたり、ノートや他の教材を学生と簡単に共有することができます。
デューク大、スタンフォード大、イエール大など、既にこの新ソフトを使ってる大学もあるそうな。デジタルコースは既に100コース以上作成済み。無料。
JESUS DIAZ(原文/satomi)